「3ナンバーは税金が高い」と聞いて、5ナンバー車に候補を絞る人は少なくありません。ただ、ナンバーの数字そのものに課税されるわけではなく、ナンバー区分だけで税額が決まることもありません。
この記事では、2026年10月6日時点の公式資料をもとに、ナンバー区分と税金の関係を整理します。仮定の仕様を置いた3ケースの試算と、車選びの段階で確認したい項目もまとめました。
目次
国土交通省関東運輸局のFAQでは、乗車定員1~10人の乗用車について、普通乗用車は3ナンバー、小型乗用車は5ナンバーの分類番号になると説明されています。小型乗用車に当たるのは、おおむね全長4.7m以下・全幅1.7m以下・全高2.0m以下で、ガソリン車なら総排気量2,000cc以下の車です。どれか1つでも超えると普通乗用車、つまり3ナンバーになります。
つまりナンバーは、車体の大きさや排気量にもとづく「車の区分」を示すものです。税金の通知書に「3ナンバー料金」という項目があるわけではありません。
軽自動車は登録車とは別の区分で、税目も税額の決まり方も異なります。この記事では登録車(5ナンバー・3ナンバー)を対象にしています。
毎年かかる自動車税(旧・種別割)は、自家用乗用車の場合、主に総排気量で税額が決まります。大阪府の2026年度税額表のように、初回新規登録の時期によって税額が分かれ、登録から一定年数を過ぎた車には重課が適用される仕組みもあります。なお、年度途中に新たに登録した場合、登録月に応じた月割り税額が課されます。
車検時に納める自動車重量税は、車両重量と経過年数、エコカー減税などの環境性能で変わります。車両重量0.5トンごとに税額が上がる仕組みです。
そのため、排気量・車両重量・登録時期・環境性能の条件が同じなら、ナンバー区分だけが違っても、通常の自動車税や重量税は同じになると考えられます。3ナンバー車の税金が高くなりやすいのは、排気量が大きく車体が重い車が多いためです。
具体的な金額で確かめるため、次の前提を置いて試算します。いずれも自家用乗用車で、2019年10月以降に初回新規登録し、2026年度に継続車検を受けるものとします。エコカー減税の適用なし、車検の有効期間は2年、経年による重課なしとします。ここで示すのは仮定の仕様で、実在する車種どうしの比較ではありません。
A:5ナンバー、総排気量1.5L、車両重量1.0t超1.5t以下
B:3ナンバー(車幅が1.7mを超える想定)、総排気量1.5L、Aと同じ重量区分
C:3ナンバー、総排気量1.8L、車両重量1.5t超2.0t以下
Cは1.8Lなので、車体寸法が小型の基準内なら5ナンバーにもなり得ます。ここでは車体が大きく3ナンバーになる想定とし、税額の差は排気量と重量の区分だけから生じる形にしています。
自動車税は大阪府の2026年度税額表(2019年10月1日以降に初回新規登録した自家用乗用車)、重量税は国土交通省の税額表(エコカー減税なし・継続車検2年・13年未満)の金額を使います。
| 項目 | A:5ナンバー1.5L | B:3ナンバー1.5L | C:3ナンバー1.8L |
|---|---|---|---|
| 総排気量の区分 | 1.0L超1.5L以下 | 1.0L超1.5L以下 | 1.5L超2.0L以下 |
| 車両重量の区分 | 1.0t超1.5t以下 | 1.0t超1.5t以下 | 1.5t超2.0t以下 |
| 自動車税(年額) | 30,500円 | 30,500円 | 36,000円 |
| 自動車重量税(2年分) | 24,600円 | 24,600円 | 32,800円 |
| 2年間の合計 | 85,600円 | 85,600円 | 104,800円 |
| Aとの差(2年間) | - | 0円 | 19,200円増 |
2年間の合計は「自動車税の年額×2+重量税2年分」で計算しています。Aは30,500円×2+24,600円=85,600円、Cは36,000円×2+32,800円=104,800円です。
BとAの差は0円です。車幅が基準を超えて3ナンバーになっても、排気量と重量の区分が同じなら税額は変わりません。ナンバー区分自体が課税の基準ではないことが、この比較から分かります。
CとAの差は、自動車税が年5,500円(36,000円-30,500円)、重量税が2年で8,200円(32,800円-24,600円)です。2年間では5,500円×2+8,200円=19,200円の増加になります。差が生じた理由は、排気量が1.5Lを超えたことと、車両重量が1.5tを超えたことです。
参考に、総排気量2.5Lの3ナンバー車も考えてみます。大阪府の税額表では2.0L超2.5L以下の自動車税は年43,500円で、Aより年13,000円多くなります。車両重量をCと同じ1.5t超2.0t以下とすると、2年間の差は13,000円×2+8,200円=34,200円です。
実際の購入では、エコカー減税の適用、登録月による月割りなどで金額が変わります。なお、環境性能割は2026年3月31日に廃止されています。試算は排気量と重量の影響を見るための目安として使い、正確な金額は見積書と各自治体の税額表で確認してください。
税額は、車検証やカタログの数値と公式の税額表を照らし合わせて確認します。見積書を受け取ったら、次の表で項目を確認してください。
| 確認項目 | 見る場所 | 影響する費用 |
|---|---|---|
| 総排気量 | カタログ・車検証 | 自動車税(旧・種別割) |
| 車両重量 | カタログ・車検証 | 自動車重量税 |
| 初度登録年月 | 車検証(中古車) | 税額区分・重課の有無 |
| 環境性能・減税適用 | 見積書・販売店の説明 | 自動車重量税の軽減 |
| 車幅・全長 | カタログ・車検証 | 駐車場の利用可否 |
中古車は特に初度登録年月を見落としがちです。2019年9月30日以前に初回新規登録した車は税額表の区分が異なり、登録から一定年数を過ぎると重課の対象にもなります。同じ車種でも、年式によって新しい車より税負担が重くなる場合があります。
車両重量は、同じ車種でもグレードや駆動方式(2WDか4WDか)で変わり、重量税の区分をまたぐことがあります。候補のグレードごとにカタログの数値を確認しておくと確実です。
車幅は税金には直接関係しません。ただ、自宅や月極駐車場に入るかどうかは維持費と同じくらい大切です。契約前に実寸を測っておくと安心です。
税金や車検費用を見込んだら、最後に車両代金の支払い方法を決めます。ローンを使う場合は、月々の返済額だけでなく、金利と期間から計算した支払総額で比べることが大切です。
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大阪府「自動車税(種別割)税額表(2026年度)」(PDF)
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