2022年11月15日
歯並びや噛み合わせの改善などを目的とした「歯列矯正」。歯の健康や審美性の向上が叶う一方で、その費用は高額です。手持ちが少ないとなかなか手が出せないイメージがありますが、「デンタルローン」を使って歯列矯正を始めることもできます。この記事では、デンタルローンの概要から、学生や専業主婦などが利用する場合の注意点、気になる医療費控除についても解説していきます。
目次
歯列矯正は、子どものうちに保護者や医師の勧めで始めることもありますが、噛み合わせや歯並びが気になる大人が始めるケースも多くなってきています。
歯列矯正によるメリットの一例としては、以下のようなものが挙げられます。
〈 噛み合わせについて 〉
〈 歯並びについて 〉
このように、機能面でも多くの改善点が挙げられます。
多くのメリットがある歯列矯正ですが、治療を行うためには高額な費用が必要です。
一部の症例を除き、基本的に保険適用外で全額自己負担となってしまうためです。
まずは矯正費用の目安、治療方法を確認してみましょう。
矯正方法 | 費用の目安 |
表側ワイヤー 全体 | 60万~100万円 |
裏側ワイヤー 全体 | 100万~150万円 |
マウスピース 全体 | 80万~120万円 |
部分矯正 | 10万〜70万円 |
矯正装置を歯の表側に固定する方法で、裏側矯正などに比べると費用は抑えられます。装置を目立たない色にすることも可能ですが、料金が上乗せとなる場合があります。治療期間の目安は約1年〜3年程です。
矯正装置を歯の裏側に固定する方法で、開口時に装置が目立たないメリットがあります。その反面、費用は高めになります。上顎は裏側ワイヤー、下顎は表側ワイヤーにすることで装置を目立たなくしつつ費用を抑える方法もあります。治療期間の目安は約1年〜3年程です。
マウスピース装着時も目立たず、取り外しが可能なため食事や歯磨きがしやすいといったメリットがあります。一方、歯の大きな移動は苦手とする方法であるため、症例によってはマウスピースの単独治療は適応できない場合があります。歯の移動が少ないことから治療期間はワイヤー治療に比べ短めです。
前歯のみなど部分的な矯正でも問題がない場合に行う方法です。費用が抑えられ、治療も全体矯正に比べ早く終わります。
クリニックによって、上記の費用を基本料金とし、別途精密検査代、抜歯が必要な場合は抜歯代、調整料(通院ごとにかかる費用)が上乗せになる場合があります。
また、矯正治療終了後も、歯の後戻りを防ぐために一定期間「保定装置(リテーナー)」を装着することになります。保定装置代なども矯正料金に含まれているのか事前に確認が必要です。
歯列矯正は、早く始めればその分早く歯並びが改善され、正常で健康な噛み合わせを手に入れることができます。子どもの矯正においても、顎や歯の成長に合わせた適切な時期に治療を開始するのが望ましいとされています。
しかし、その費用は高額となるため、治療を先送りにしてしまうことがあるかもしれません。「手持ちの資金は少ないけれど、できるだけ早く治療を始めたい。」そんな場合にはデンタルローンを使うのもひとつの手です。審査に通過することができれば、すぐに治療を開始することができます。
デンタルローンとは「歯科治療専用」のローンで、使いみちが特定の歯科治療に限定されています。利用したい場合は、主に歯科医院と提携している信販会社のローンや、銀行で扱っている目的別ローンに申し込むことになります。
フリーローンやカードローンに比べ金利が低めであるため、総支払額を抑えることができます。その一方で審査は厳しく、取り扱っている銀行は少なめです。
デンタルローン | フリーローン・カードローン | |
金利 | 4.0~8.0%程度 | 15.0~18.0%程度 |
審査 | 厳しめ | 通りやすい |
デンタルローンには、他のローンと同じように申し込み資格(条件)があり、審査に通過しなければ利用できません。“安定した収入があるか”が審査通過のポイントのひとつですが、パートやアルバイト、学生、専業主婦、未成年などでも利用できる場合があります。それぞれのケースについてみていきましょう。
パートやアルバイトではデンタルローンは組めないのではないかと心配してしまうかもしれませんが、18歳以上で、固定シフトなどで安定した収入があり、信用情報などに問題がなければ利用できることが多くなっています。
信用情報に不安がある場合は、事前に信用情報機関に開示請求し、情報を把握しておくと安心です。
就職活動を見据えて歯列矯正を始めたいと考える学生も少なくありません。時間の融通が利きやすい学生のうちに治療を始めれば、治療の進みも早く、社会人になるまでに口元の悩みを解決できるかもしれません。
学生の場合、歯科医院と提携の信販会社ローンであれば、高校生を除く18歳以上であり、アルバイトの安定した収入があることで利用できる場合があります。また信販会社によっては連帯保証人が必要となることがあります。
銀行のローンの申し込み資格では、無職や年金受給のみでは不可となっていることが多くあります。一方、提携の信販会社ローンであれば、配偶者名義での申し込み、あるいは配偶者が連帯保証人になることで申し込みができる場合があります。この場合、配偶者の収入が審査の対象となってきます。
未成年である18歳未満の場合は、本人名義でのローン申し込みはできないのが一般的です。デンタルローンにおいても、申し込む際は保護者名義となることに注意しましょう。専業主婦のケースと同様に、名義人に安定した収入があることが重視されます。
歯列矯正における、デンタルローン以外の支払い方法についてもチェックしておきましょう。デンタルローン同様、それぞれにメリット・デメリットがありますので、状況に合った支払い方法を選択することが大切です。
一括払いであれば、手数料もかからず余計な支払いをする必要がありません。矯正料金の支払いを一度に済ませておけば、気持ちの面でも楽になります。
しかし、全体矯正の場合は最低でも60万円程の出費となりますので、貯蓄が一気に減ってしまう心配があります。一括払いをする場合は貯蓄計画もしっかりと立てておくことが大切です。
支払いにクレジットカードを利用できる歯科医院も多くなってきています。すでにクレジットカードを持っているのであれば手続きする必要もなく、スムーズに支払いができます。また、一括払いであれば手数料がかからず、ポイントもついてお得になります。
ただし、分割払いの場合には注意が必要です。クレジットカード分割手数料の実質年利は、12.0~15.0%とデンタルローンの金利よりも高くなってしまいます。できるだけ分割払いは避けたいですが、やむを得ない場合は少ない分割回数にすることが望ましいでしょう。
銀行が扱っている使いみちが自由な個人向けのローンで、事業・投資以外の目的であれば利用でき、一括で必要額を借入することができます。
フリーローンは、デンタルローンに比べて金利は高めですが審査は通りやすいため、歯科医院に提携ローンがない場合や、借入希望の銀行にデンタルローンがない場合などはフリーローンを検討するのもひとつです。
費用が高額な歯列矯正。デンタルローンを使った場合は医療費控除の対象になるのか気になるところです。
医療費控除とは、本人または本人の配偶者、そのほかの親族のために支払った医療費が、一定額を超える場合に受けることができる所得控除です。通院にかかった交通費も対象となりますので、日付と金額を記録しておくと良いでしょう。確定申告の際に医療費控除を申請することになります。
この医療費控除は、保険適用外の治療費も控除対象となりますが、歯列矯正の場合には「美容目的」であると対象になりません。医師が「噛み合わせ等の機能的な問題があり矯正が必要」と診断した場合のみ対象となるため、注意が必要です。
デンタルローンを利用した場合は、契約した年の全額分が医療費控除の対象となります。金利及び手数料相当分は医療費控除の対象外となる点には要注意です。
歯科医院の領収書が手元にない場合は、支出を証明する書類としてローン契約書や審判会社の領収書を保存しておきましょう。
歯科医院提携のローン以外で、実際に歯列矯正に使えるローンを探す場合は時間も手間も掛かってしまいます。そんなときには「クラウドローン」がおすすめです。
クラウドローンは、ローンを利用したい個人と金融機関をつなぐ、融資のマッチングプラットフォームです。数ある銀行から、デンタルローンをはじめフリーローンやカードローンなどもまとめて探すことができます。
クラウドローンを活用して、歯列矯正に使えるローンを探してみましょう。
デンタルローンの概要や審査、矯正費用の支払い方法、医療費控除の申請に関するポイントなどをご紹介しました。
歯列矯正を始める上で大切なことは、予算や矯正方法など、希望に沿った治療が行える歯科医院を選び、信頼できる医師の診察を受けること。そして、状況に合った無理のない支払い方法を選択することです。
少しでも早く矯正を開始したい場合には、デンタルローンの利用もおすすめ。デンタルローンを賢く使って矯正費用を準備し、健康的な歯並びを手に入れましょう。
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歯列矯正は、歯の健康や美しさを向上させる重要な治療ですが、その費用は高額です。しかし、デンタルローンを利用すれば、手持ちの資金が少なくても治療を始めることができます。この記事ではデンタルローンの概要や利用に際する注意点、さらに医療費控除の対象についても解説しています。また、歯列矯正によるメリットや治療方法についても詳しく紹介しています。