2024年10月30日
飲酒運転のような悪質な事故は論外としても、普段は丁寧な運転を心がけているはずなのに、ちょっとした気のゆるみや油断で事故が起こってしまうケースは珍しくありません。
極端な話、購入したばかりの愛車を、操作ミスや見落としから全損事故で失ってしまうことも十分考えられます。
ドライバーとしては、「事故に遭わない車」や「事故を起こしにくい車」があるなら、そちらを選びたいと考えるのは当然のことでしょう。
この記事では、少しでも交通事故のリスクを減らしたいドライバー向けに、事故を起こしにくい車種や搭載されていると事故を起こしにくい機能、安全運転のポイントなどを解説します。
目次
仮に、世の中に「絶対に事故を起こさない車」が存在するとしたら、おそらく次のような機能を備えているものと考えられます。
このような機能をより具体的にイメージするのであれば、最新鋭のAIが搭載されている車が当てはまるかもしれません。
現在、自動運転技術は進化を続けているものの、当面はそのような“完璧な”車が市場に登場する可能性は低いものと考えられます。
よって、2024年時点の状況においては、どんなに優秀な安全装備が登場したとしても、無事故運転を実現するためには「ドライバー自身の運転技術や意識の向上」が不可欠です。
ドライバーや周辺の状況にかかわらず「事故を起こさない車」の実現は難しいかもしれませんが、2024年時点で「事故を起こしにくい車」は存在しています。
具体的には、ドライバーが安全運転をする上で必要な判断をしやすい、または判断のサポートが可能な車が該当します。
例えば、カーナビの画面から車の後方を映し出せる「バックカメラ」は、ドライバーにとって見えにくい後部の状況を、より正確に把握するのに役立ちます。
狭い駐車場に車を駐車する際も、バック駐車の難易度が下がって安心です。
他には、自動ブレーキや踏み間違い対策など、ヒューマンエラーの防止を目的とした各種運転支援システムが搭載されている車も、事故リスクの減少に貢献します。
「運転のしやすい車」は、少なくとも“ドライバーの不注意等で事故を起こすリスク”の減少に貢献するものと考えられますが、人によってその定義は異なります。
しかし、概ね次にご紹介するような車種は、比較的ドライバーが事故を起こしにくいものと推察されます。
車高が高く窓が大きい車は、周囲の状況を把握しやすく、死角も少なくなる傾向にあります。
また、こういった車種は総じてドライバーの視界が良好であることから、道路の先を見通して判断することが可能になるため、それだけ運転中に事故のリスクを減らすことにつながります。
視界の良さを優先して車種を選ぶのであれば、ミニバンやSUVなどが一つの答えとなるでしょう。
仮に事故を起こしてしまったとしても、頑丈かつ大きな車体が、ダメージを軽減してくれるはずです。
しかし、このような車は目線が高くなりがちで、その分歩行者の見落としリスクが高くなります。
よって、視界が良い車種を選ぶ場合は、車高が原因で生じる死角に注意して運転することを心がけるほか、弱点を補強する運転支援システムを搭載したいところです。
事故を未然に防ぐという観点からは、できるだけ「取り回しが良い車種」を選ぶと安心です。
具体的には、狭い道や駐車場での操作負担が少なかったり、周囲の状況を察知して速やかに車線を変更しやすかったりする車が該当します。
取り回しの良さを優先して車種を選ぶのであれば、コンパクトカー・軽自動車などが一つの答えとなるでしょう。
街乗りが中心なら、狭い道でもスムーズに走れる軽自動車の方が安心できるでしょうし、遠出する機会があるならコンパクトカーで馬力を稼ぐ選択肢もあります。
ただし、これらの車種はボディサイズが比較的小さいことから、万一事故に遭った際のダメージは、サイズが大きめの乗用車に比べて大きくなることが予想されます。
よって、購入を検討する際は、あくまでも「自分が事故に遭わない」という想定で考え、事故に遭ったときのリスクを想定するなら別の車種も検討してみましょう。
長距離ドライブの機会が多いドライバーは、運転時間が長くなるにつれて疲労が蓄積しやすいことから、その点を踏まえ「ドライバーが疲れにくい車種」を選ぶのも、事故を未然に防ぐことにつながります。
疲れにくさを決めるポイントはいくつか存在し、例えば横風でも安定して走れるかどうか、悪路でもスムーズに走行できるかどうか、エンジンや路面からのノイズが少ないかどうか、シートは運転中に正しい姿勢を維持できる形状になっているか、といったポイントがあげられます。
走行性能と利便性を考慮して車種を選ぶ場合、ステーションワゴンや商用車などは、比較的ドライバーにとって使い勝手が良い車種となるでしょう。
ただし、走りやすいからといってアクセルを踏み込むと、とたんに危険な状況になるため、ドライバーには自制心が求められます。
事故を未然に防ぐためには、車自体の安全性能も重要ではありますが、ドライバーの普段の心がけで予防できる事故は数多く存在します。
以下、事故を未然に防ぐ運転のポイントとして、多くのドライバーが意識したい点をいくつかご紹介します。
ドライバーは、基本的に交通ルールにのっとって運転しなければなりません。
しかし、道路状況が日々刻々と変わる中では、運転中は往々にして「ドライバー自身の判断」に頼らなければならない場面に遭遇するものです。
例えば、自車優先の道路を走っていて、脇道から車が合流しようとしているタイミングは、ドライバーの性格が対応に反映される良い例です。
確かに、ルール上は自分が優先かもしれませんが、脇道の車に道を譲れば、相手に感謝され自分も気持ちよく、事故が起こることもないでしょう。
急いでいる車が後ろから追い付いてきた場合は、無理に張り合おうとしてスピードを出してしまうと、かえって事故のリスクを高めます。
左側に寄って後ろの車に追い越してもらえば、あおられるようなこともなく、自分のペースで運転を継続できるはずです。
バックカメラは、ドライバーの視覚をカバーしてくれるメリットがあるものの、頼り過ぎる傾向がある人は要注意です。
駐車場にバック駐車する際、バックミラーやモニターだけを確認してバックすると、その死角にいる歩行者に気付けない可能性があります。
また、道路脇に車を停めて降りる際、後方確認がおろそかになっていると、後ろから来た車や自転車などにドアがぶつかってしまう可能性もあります。
このような危険な習慣は、ドライバーによって程度や内容こそ異なるものの、大なり小なりすべてのドライバーに当てはまる話かもしれません。
ドライバーは一人ひとり、事故につながる「クセ」を少なからず持っています。
事故を未然に防ぐためには、自分のクセに早めに気付き、対処することが重要です。
前方の車を追い越そうとしているケースなど、急いでいる場面では周囲の状況確認がおろそかになりやすく、短い距離で追い越しを試みた結果、対向車と正面衝突するケースも少なくありません。
追い越しをするためには、対向車側のスピードにも配慮した上で、長い距離が必要になります。
また、車間距離を詰めて運転していると、急なブレーキに反応できずに、最悪の場合は玉突き事故に発展するおそれもあります。
こういった事故は、自分が周囲に配慮して車間距離を十分に取っていれば、未然に防げた事故に分類されるでしょう。
車を運転する際は、自分の運転能力を過信せず、できるだけ無理な運転を控えるようにしましょう。
ドライバー自身の心構えで防げる事故は数多く存在するはずですが、ドライバーの不注意に配慮する上では、安全性能が高い車を選ぶことも重要なポイントです。
以下、事故を起こしにくい車に搭載されている安全機能について、主なものをいくつかご紹介します。
ペダル踏み間違い時加速抑制装置とは、慌ててブレーキとアクセルを踏み間違えたときや、バックでアクセルを踏み過ぎてしまったときに、次のようなサポートをしてくれる装置のことをいいます。
これらの加速抑制機能は、踏み間違いが多いとされる高齢者にとっては、重要な機能の一つになるでしょう。
ただし、あくまでも加速を“抑制”する機能であり、自動で停止する機能ではない点に注意が必要です。
自動ブレーキ(衝突被害軽減ブレーキ)とは、衝突被害を軽減するため、センサーにより障害物や車などを検知し、ブレーキをアシストする機能をいいます。
自動ブレーキの性能は、車に搭載されるセンサーの種類によって異なるため、詳細は各メーカーの情報を確認するとよいでしょう。
なお、主なセンサーとその特徴は以下の通りです。
ステレオカメラ | カメラを使い対象物を認識する |
---|---|
赤外線レーザー | 暗闇の中でも対象物との距離が分かる |
ミリ波レーダー | 電波の周波数を対象物に照射して距離・速度・角度などをはかる |
車線逸脱警報とは、車が走行中に車線をはみ出す可能性がある場合、警報と表示によって注意を促し、車が車線からはみ出さないよう警告する警報のことをいいます。
多くの場合、カメラで車線を認識し、逸脱しそうな状況になったら警報で知らせてくれます。
しかし、一部メーカーの車種の中には、ブレーキやステアリング操作までアシストしてくれるものもあります。
このような車種は、ウインカー・アクセルの動きによって、車線変更・逸脱のどちらなのか判断する仕組みとなっています。
事故に遭うリスクをできる限り減らしたいのであれば、先進安全機能を備えた車を選んだ方が安心です。
しかし、先進安全機能は高性能になればなるほど、どうしても車のグレードが上がってしまい、初期費用が高くなってしまいます。
とはいえ、安全機能を搭載しなかったばかりに全損事故を起こしてしまうと、結局時間もお金も損をしてしまうことになります。
自力で頭金を用意するのが難しく、欲しい車種・グレードに手が届かない場合は、将来の安全のためカーローンを賢く利用したいところです。
カーローンには、金融機関が取り扱っているもの、ディーラーが取り扱っているもの、信販会社や消費者金融が取り扱っているものなど、提供元によって複数の商品が存在します。
これらの商品の中で、もっとも金利が低く設定されているのは、金融機関が取り扱っているローンです。
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事故を起こしにくい車を選ぶには、視界の良さ、取り回しの良さ、運転のしやすさに注目することが大切です。
また、ペダル踏み間違い時加速抑制装置、自動ブレーキ、車線逸脱警報などの安全機能が搭載されている車を選ぶことで、より事故のリスクを減らすことにつながります。
しかし、安全性能が高い車を購入する場合、初期費用がどうしても高くなりがちです。
安全性能が高い車が欲しいと考えているものの、資金面で不安を感じている場合は、金融機関の低金利ローンを利用することをおすすめします。
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