バイクローンには金融機関のバイクローン、バイクの販売店が信販会社と提携しているディーラーローン、そしてバイクの販売店独自の自社ローンがあり、それぞれ金利の相場が異なります。また、それぞれの特徴にも大きな違いがあるため、金利と特徴のバランスを検討することが大切です。 ここでは、バイクローンそれぞれの具体的な金利の相場と、特徴についてご説明します。
この記事を監修する専門家
定盛FP事務所 代表 ファイナンシャル・プランナー
定盛秀俊
金融機関・信販会社で学んだ与信、トラブル案件処理のノウハウに、不動産業務・保険業務の実践的な経験を加味し、FP業の核としている。宅地建物取引士。
日本FP協会が認定するCFP資格取得後、ファイナンシャル・プランナーとして独立、さらに1級ファイナンシャル・プランニング技能士資格取得。武蔵野大学高等学校にてFP特別授業の講師を2003年から16年間勤める。学生から年配の方まで、お金に関する分かりやすいアドバイスと情報の提供を心掛けている。
また、他の専門家と一味違った問題提起と解決策を念頭に、相談業務、執筆、講演を積極的に行っている。
バイクローンの金利には2種類ある
バイクローンの金利は2種類あります。ひとつは、ローンを組んでから完済するまで金利が変わらない固定金利。もうひとつは、市場の動向に合わせて金利が上下する変動金利です。まずは、固定金利と変動金利の特徴について見ていきましょう。
返済計画が立てやすい固定金利
バイクローンの固定金利は、ローンを組んでから完済するまで、金利が固定されます。そのため、利子も含めた総額がローンの契約を締結した時点で確定するため、返済計画を立てやすいのがメリットです。 しかし、変動金利に比べると、金利が高めに設定されています。
市場の動向に合わせて上下する変動金利
変動金利とは、市場の動向に合わせて変動する金利のことです。一般的には6ヵ月ごとに金利が見直され、その後6ヵ月間の金利が設定されます。金融機関によって異なりますが、多くは毎年4月と10月に金利が見直され、その3ヵ月後の7月と1月に新しい金利が適用となるのです。 ローン開始時、変動金利は固定金利よりも金利が低く設定されます。その後、低金利の状態が続けば、固定金利に比べて総支払額を抑えることが可能です。
バイクローンの種類によって金利相場が異なる
バイクローンは、銀行や信用金庫といった金融機関が扱うバイクローンのほか、バイクの販売店が信販会社と提携しているディーラーローン、バイク販売店が自社で分割払いを受け付ける自社ローンの3種類に大別されます。バイクローンの種類によって、下記のように金利相場は異なります。
バイクローンの金利相場:1%前後~3%台後半
金融機関のバイクローンは、ディーラーローンに比べて全般的に低い金利が特徴です。その相場は、1%前後から3%台後半です。金融機関によってはバイク専用のローンではなく、マイカーローンをバイクにも適用していることもありますが、その場合でも金利相場は大きく変わりません。
ディーラーローンの金利相場:3%前後~6%前後
バイクの販売店が信販会社と提携しているディーラーローンの金利相場は3%前後から6%前後と、バイクローンに比べると少し高めに設定されています。しかし、ディーラーローンはバイクローンに比べて審査が早く済むなど、金利以外のメリットもあります。
自社ローンの手数料相場:本体価格の10~20%程度を加算
バイクの販売店が自社で行っている分割払いを、自社ローンといいます。自社ローンの場合、金利ではなく、手数料や保証料という名目で、バイクの本体価格の10~20%程度の金額が加算されます。
バイクローンそれぞれの特徴
バイクローン、ディーラーローン、自社ローンの3種類のバイクローンは、金利以外にもさまざまな違いがあります。それぞれの特徴を見ていきましょう。
審査は厳しいが使途は広い金融機関のバイクローン
金融機関のバイクローンは、本審査に通るとローンを組んだ人の銀行口座に借入金額が振り込まれます。ほかのローンに比べて金利が低いというメリットのほか、使途の幅が広いという特徴があります。
バイク購入者の名義になる
バイクローンでバイクを購入すると、そのバイクの名義は購入者になります。そのため、ローンの返済中であっても、特に金融機関での手続きは必要なく、バイクの買い換えや乗り換えができます。
ローンの使途が幅広い
金融機関のバイクローンは使途が幅広く、バイクの購入だけでなく修理や車検にも使えます。中には、バイクの購入を含め、免許取得のための費用として利用できるバイクローンもあります。
仮審査と本審査がある
金融機関のバイクローンには仮審査と本審査があり、仮審査に通れば本審査を受けることができます。 仮審査とは、申込者の職業や年収といった属性情報をもとにした簡単な審査です。一般的に、申し込んだ借入金額と年収のバランスや属性情報などが確認され、結果はすぐにわかります。 一方、本審査は申込者の属性情報に加え、ほかの金融機関への借入金額やローンの申込状況といった信用情報も細かく確認されます。申込者の信用情報は信用情報機関に照会されますし、金融機関によっては勤務先への在籍確認なども行われるため、本審査には時間がかかります。
審査が厳しく、時間がかかる
金融機関のバイクローンは金利が低いこともあり、ディーラーローンや自社ローンに比べると審査が厳しく、時間もかかる傾向があります。バイクローンや金融機関にもよりますが、ローンの申し込みから本審査に通過するまで、1週間程度かかるのが一般的です。
審査に時間がかからないディーラーローン
バイク販売店と提携している信販会社のバイクローンは、審査に通ると、バイクの購入代金がバイク販売店に振り込まれます。バイクの購入者は、毎月一定の金額を返済していきます。
審査に時間がかからず、比較的通りやすい
ディーラーローンの審査は、バイクローンの審査に比べるとあまり時間がかからず、早ければ申し込んだその日のうちに結果がわかることもあります。審査そのものも、バイクローンに比べると通りやすいといわれています。
ローン完済までバイク購入者の名義にできない
ディーラーローンを利用してバイクを購入した場合、金融機関のバイクローンと異なり、バイクの名義はバイクの販売店や信販会社となります。これは、所有権留保といわれるもので、ローンを完済すれば購入者名義に変更することが可能です。そのため、ローンを完済する前にバイクの売却や買い替えをしたい場合は、所定の手続きをして、バイクの所有者である販売店や信販会社の承認を得る必要があります。
使途が限定される
ディーラーローンの場合、使途の範囲は金融機関のバイクローンほどは広くありません。バイク本体の購入費用のほか、バイク用品の購入やバイクの点検整備にも使える場合がありますが、利用できる店舗が限定されることがほとんどです。
バイク販売店独自の自社ローン
自社ローンとは、金融機関や信販会社を通さずに、バイク販売店が自社で行っている分割払いのことです。バイク購入の際に自社ローンを利用した場合、金融機関や信販会社を通さず、バイクの購入者が毎月決まった額を販売店に支払います。
審査に通りやすい
自社ローンの場合、審査基準はバイク販売店独自のものとなるため、ほかのローンに比べて審査に通りやすい傾向があります。しかし、審査に通りやすい分、自社ローンを利用する際には保証人が必要となることもあります。
ローン完済するまで購入者の名義にできない
ディーラーローンの場合と同じように、自社ローンを利用すると、バイクの名義は販売店となります。 そのため、自社ローンの支払いが完了するまでは、基本的にバイクの売却や買い換えができません。
個人と金融機関の融資マッチングプラットフォーム「クラウドローン」
最後に、最近注目を集めている「クラウドローン」をご紹介しましょう。これは、融資マッチングプラットフォームという新しい金融サービスで、すでに国内の多くの金融機関がこの仕組みに参加しています。
クラウドローンの仕組み
クラウドローンは、お金を借りたい個人と、お金を貸したい金融機関とのあいだをつなぐ、マッチングサービスです。例えば、個人ユーザーが「バイクの購入費用として◯◯万円借り入れたい」と登録します。すると、そのリクエストに応えられる金融機関から、ユーザーに提案が届きます。それらの提案を比較検討して1つに絞り込めたら、あとは直接審査を申し込み、ローンを組むという流れです。
個人でも幅広く活用できる
クラウドローンに登録すると、多くの金融機関から直接提案を受けることができるため、ユーザーがいくつもの金融機関に資料の請求をしたり、融資申込のために金融機関に出向いたりする手間がかかりません。 提案を受けた中から気に入ったものがあれば、直接仮審査を受けられますので、簡単に借入れの見通しを立てられます。特定の金融機関に偏らず、ユーザーの希望に合った提案を受けられ、さらにそこから選択できる自由さがあるのです。
自分に合ったローンを見つけよう
バイクローンは種類によって特徴が異なります。自分に合ったローンを選ぶには、複数のバイクローンを比較しながら検討することが大事です。 クラウドローンを利用すれば、複数の金融機関からローンの提案が届きますので、比較検討が簡単にできます。バイクの購入にバイクローンの利用を検討しているなら、クラウドローンを活用してみてはいかがでしょうか。
「どの銀行が融資をしてくれるか分からない」をクラウドローンが解決
クラウドローン(https://pre.crowdloan.jp/)は、個人が銀行から低金利でマイカーローン、教育ローンなどの融資を受けられる国内唯一のプラットフォームです。
融資の目的や時期、金額などをクラウドローンに登録すると、各銀行が融資可能な金額や金利のプランの直接提案してくれます。時間と労力をかけずに複数の銀行からより条件のよい融資を見つけることができます。
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この記事では、バイク購入に際して利用可能な複数のローンオプションについて説明しています。具体的には、金融機関のバイクローン、ディーラーローン、そして自社ローンの三つの種類があり、それぞれに金利や特有の特徴が異なります。例えば、固定金利と変動金利の選択肢があること、金融機関のローンが低金利で使途が広いこと、ディーラーローンが審査が早く手続きがスムーズであることなどが説明されています。