2023年05月31日
誰しもが一度は使ったことのあるクレジットカード。カード1枚で買い物ができる大変便利なカードです。一方で、支払い制度をよく理解しないまま利用してしまうと返済が困難になってしまいます。返済が困難になってしまうと今後の人生設計に影響が出る可能性が生じたり、自己破産に陥ることもあります。大学進学や就職を機にクレジットカードを作ったものの仕組みをよく理解しないままカードを使っている方も多いのではないでしょうか。クレジットカードの正しい使い方や、やってはいけないことを理解し、クレジットカードを正しく、お得に使えるようにしましょう。
目次
クレジットカードは手元の現金を使わなくてもカード一枚で買い物ができる大変便利なキャッシュレス決済システムです。現金無しで買い物ができ、支払いは決められた日もしくは指定した日にまとめて支払いができるうえに、支払い回数を選ぶことができることで一般的に普及している決済方法です。カード発行枚数は2022年3月末時点で3億101万枚。成人人口比で見ると、1人当たり2.9 枚保有している計算となります。(一般社団法人日本クレジット協会調べ)
このように発行枚数や1人当たりの保有枚数が今後も増加傾向にあるクレジットカードですが、簡単にメリットをご紹介すると6点あります。
ではまず、クレジットカードの「クレジット」とはどういう意味でしょうか。普段から何気なくクレジットカードと呼んでいますが、よく意味を知らないまま使っている方も多いのではないでしょうか。クレジットカードなどの用語の語源である「credit」という英単語は商業上の信用や、信用掛けを表します。クレジットカードは販売信用に基づいて成り立っています。
皆さんは「販売信用」と「消費者」という言葉をご存知でしょうか?後払いで商品等を購入する「販売信用」と、お金を借り入れるための「消費者金融」が存在します。両者の違いを解説します。
販売信用とはクレジットカードなどの分割払いを利用して商品やサービスを購入する際に、信販会社(クレジットカードや各種ローン会社)によって消費者に付与される信用です。
消費者に与えられる消費者信用の一形態であり、ショッピングクレジットとも呼ばれます。
読者の皆さまがクレジットカードなどを利用することができるのも販売信用があるからです。販売信用を失ってしまうとどうなってしまうのかは後ほど解説していきます。
消費者金融とは主にカードローンなどの個人向け融資をメインに扱っている事業者です。
中には法人に対する事業資金の貸し付けを行う金融機関もあります。消費者金融は貸金業者として金融庁の許認可を受けた金融機関として登録されており、代表的な会社にはアコム、プロミスなどがあります。
消費者金融は「貸金業法」と呼ばれる法律に沿って融資が行われています。貸金業法では貸付金額の基準や、返済能力の確認など貸金業者が順守するべき規制が存在します。多くの消費者金融は消費者が安心して借り入れできる使い勝手の良いサービスを多く提供しています。
続いてはクレジットカードの利用の際に行ってしまいがちな「絶対にやってはいけないこと」を紹介します。
これまで信用販売と消費者金融の解説を行いましたが、クレジットカードは信用販売に基づいた制度です。支払える金額を超えて借りてしまい返済できなくなってしまった場合クレジットカード会社からの信用を失い様々な問題が生じてしまうことがあります。後で困ることのないようにクレジットカードで絶対に行ってはいけないことを知っておきましょう。
クレジットカードの支払いでおこなってはいけないことには次の3つがあります。
クレジット支払いで絶対に行ってはいけないこと
リボ払いとは正式にはリボルビング払いと呼ばれます。欧米では一般的に利用されるシステムで、近年では日本国内でも利用する人が増加しています。リボ払いはクレジットカードの支払方法の1つであらかじめ設定した金額を毎月返済していくシステムです。
リボ払いと聞くと分割払いを思い浮かべる方もいらっしゃるかもしれませんが、これらは全くの別物です。 分割払いは2回払い、4回払いと支払い回数を決めて支払うのに対し、リボ払いは毎月〇〇〇〇円と支払金額を決めて借入れ金額と返済額を決めるシステムです。
リボ払いには種類が存在し、主に以下の二つが利用されています。
①残高スライド方式
残高スライド方式とは、あらかじめ決められている支払い残高の金額次第で毎月の返済金額が変動される仕組みです。
例えば、支払い残高が5万円未満の場合は毎月の支払額が5,000円、支払い残高が5万円以上10万円未満の場合は毎月の支払額が1万円と定められていると仮定します。使いすぎないように心がけ支払い残高5万円以内を心がけ毎月5,000円の支払いをしていたとします。
しかし、一度高額な買い物を行った際に支払い残高が8万円になってしまったとします。 すると、支払い残高が5万円を超えたため毎月の支払額が1万円を超えます。
②定額方式
定額方式は支払い残高が増えても、毎月の支払い金額は変わらないままの支払いシステムになります。 利用残高内であればどんなに大きな金額を使った場合でも、毎月の支払額に変わりがありません。しかし、毎月の利用金額が増えた場合や毎月の返済額を少なく設定した場合は、残高の減りが遅いだけでなく、支払いが長期化してしまうため注意が必要です。
リボ払いは絶対に行ってはいけません。リボ払いは高額のお金を借りている自覚がないためついついお金を使い続けてしまいます。そのため毎月の支払額は変わらずとも、支払い残高が減らずいつまでも払い続けることになってしまいます。いつしか、月々の支払額のほとんどが利息となってしまうこともありえます。最終的に払いきれない金額になってしまうことでリボ払いでの毎月の支払が行えなくなってしまったり、新たな買い物ができなくなることで、その場しのぎのために新たなカードを作ってしまうこともありえます。こうなってしまうと、さらに返済が滞ってしまい完済までにさらに多くの時間を有することになってしまいます。
確かにリボ払いは毎月一定の金額の支払で商品を手に入れることができますが、クレジットカードなどと同様に利息と共に返済しなければなりません。欲しい物が無限に手に入る魔法のカードではないのです。必ず返済をする必要があることを忘れないようにしましょう。
クレジットカードを利用する際には1回払い、2回払い、分割払い、リボ払いなど様々な支払方法があります。支払い回数を自分で設定できるため金銭事情に合わせて計画的な支払いができ大変便利です。
クレジットカートの支払では割賦販売法(かっぷはんばいほう)と呼ばれる法律に基づき2回までの分割払いであれば手数料なしで支払いを行うことができます。ただし、3回以上の支払いになると元々の支払金額に加えて、手数料が発生します。支払い回数を増やせば毎月の支払額こそは減りますが、利息の返済も必要になってしまい返済まで多くの費用と時間を費やすことになります。
大手銀行M社のクレジットカードの支払い利息は以下の通りになります。
支払い回数 | 3回 | 5回 | 10回 | 12回 | 15回 | 18回 | 20回 | 24回 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
期間 | 3ヶ月 | 5カ月 | 10カ月 | 12カ月 | 15カ月 | 18カ月 | 20カ月 | 24カ月 |
年率(%) | 12.00 | 13.25 | 14.25 | 14.50 | 14.75 | 14,75 | 14.75 | 14.75 |
100円辺りの分割払い手数料(円) | 2.01 | 3.35 | 6.70 | 8.04 | 10.05 | 12.06 | 13.40 | 16.08 |
分割払いでは手数料が発生するため、リボ払いと同様に手数料の支払いに追われてしまい返済できなくなる可能性も起こりえます。利息の返済に追われてしまうことで元々の借りた金額を返済できず、新たなクレジットカードでお金を借りて返済を繰り返し返済のあてがなくなってしまうことも起こりえます。手数料も支払い残高が増えてしまうほど増えていくため返済が困難になります。返済できないことがないように計画的に利用することが必要です。
ここまでリボ払いや分割払いを行ってはいけない理由を説明してきましたが、「支払えなくても後から返せば問題ない!」と考える方もいるのではないでしょうか。支払いの延滞は後から払えばよいものではなく、多くの問題が発生し今後の人生設計にも大きく影響します。支払いの延滞をしてしまうと以下のようなことが起きてしまいます。
①クレジットカードが利用できなくなる
クレジットカードの引き落とし日に支払いができなかった場合、クレジットカードの利用が停止されることがあります。一般的には支払いが完了するまではそのクレジットカードを利用することができません。利用停止期間中に公共料金や携帯電話料金、サブスクリプションなどのサービスをクレジットカード払いにした場合、これらの料金を滞納したことになるだけでなく、サービスも停止されてしまいます。絶対に支払いの延滞がないようにしましょう。
②遅延損害金が発生する
クレジットカードの支払いを延滞した場合は、遅延損害金が発生します。遅延損害金は延滞日から支払いまで1日単位で発生するほか、遅延損害金の利息はカードローンの利息よりも高いと言われています。 遅延損害金は以下のような求め方をします。
「支払いを延滞している金額」×「遅延損害金の年率」×「延滞日数」÷365
この式のように支払い延滞をした期間が長ければ長いほど、遅延損害金の金額は大きくなります。本来払う必要のない金額を支払うことは非常に勿体ないことです。さらに、本来の利息に加え、遅延損害金が発生するため返済額がさらに増えていくため返済がさらに遠のいてしまいます。本来支払う必要のないお金を支払うことのないためにも期日通りに支払うことが重要です。
③信用情報に傷が入ってしまう
クレジットカードの支払いを延滞してしまった際に、最も恐ろしいことが信用情報に傷が入ってしまうことです。クレジットカードの契約内容や支払い状況などは信用情報機関と呼ばれる機関によって管理されています。日本では「CIC(Credit Information Center CORP.)」、「全国銀行」、「全国銀行個人情報信用センター(KSC)」、「日本信用情報機構(JICC)」の3機関で管理されています。クレジットカードはこれらの機関に登録されている信用情報を審査基準にしてカードの発行を行っています。支払い延滞の情報は先述した機関に登録されます。延滞を繰り返したという記録が登録されてしまうことで「ブラックリスト」に登録されてしまいます。ブラックリストに登録されてしまうと以下のようなことが起きてしまいます。
クレジットカードの支払いを延滞してしまった際に、最も恐ろしいことが信用情報に傷が入ってしまうことです。クレジットカードの契約内容や支払い状況などは信用情報機関と呼ばれる機関によって管理されています。日本では「CIC(Credit Information Center CORP.)」、「全国銀行」、「全国銀行個人情報信用センター(KSC)」、「日本信用情報機構(JICC)」の3機関で管理されています。クレジットカードはこれらの機関に登録されている信用情報を審査基準にしてカードの発行を行っています。支払い延滞の情報は先述した機関に登録されます。延滞を繰り返したという記録が登録されてしまうことで「ブラックリスト」に登録されてしまいます。ブラックリストに登録されてしまうと以下のようなことが起きてしまいます。
クレジットカードの作成ができないことでキャッシュレス決済が普及した現在、支払いは非常に困難になります。さらにローンを組むことができなくなることで住宅や自動車をローンで購入できなくなってしまいます。これらの高額の商品を一括で購入することは非常に困難で、将来の結婚や、人生設計などにも影響が出てしまいます。ご自身だけでなく、ご家族に影響が出ることのないように支払いの延滞は絶対にないようにしましょう。
ここまでクレジットカードを利用する際の注意点を解説していきましたが、やむを得ない理由でクレジットカードの利用額が多く、支払日近くになって焦ってしまうかもしれません。このような状況の時にはリボ払いや回数の多い分割払いのほかに、銀行系カードローンの利用を検討しても良いかもしれません。
カードローンとはクレジットカード会社などの貸金業者や金融機関が提供している個人向け融資サービスです。カードローンを契約すると、コンビニや銀行のATMで現金を引き出したりインターネット経由でお金を借り入れることができます。クレジットカードと同様に利用額に限度はありますが利用額の範囲内であればすぐに借りることができることが特徴です。入会費や年会費は無料の場合が多いため、もしものために持っておくと安心です。
カードローンを利用する際は銀行によって金利の額が大きく異なります。少しでも金利を抑えるためにも利用する際には条件を確認することが大切です。
カードローン名 | 金利(年率) |
---|---|
みずほ銀行カードローン(銀行) | 2.0~14.0% |
三菱UFJ銀行バンクイック(銀行) | 1.8%~14.6% |
楽天スーパーローン(銀行) | 1.9%~14.5% |
イオン銀行カードローン(銀行) | 3.8%~13.8% |
paypay銀行カードローン(銀行) | 1.59%~18.0% |
プロミス(消費者金融) | 4.5%~17.8% |
アコム(消費者金融) | 3.0%~18.0% |
アイフル(消費者金融) | 3.0%~18.0% |
クレジットカードはカード1枚で買い物ができる大変便利なカードです。しかし、使い方を間違ってしまうと今後の人生設計を揺るがしかねない大変危険なものになってしまいます。クレジットカードには様々な利用方法や、支払い手段が存在することを理解した上でクレジットカードを賢く、お得に使えるようにしましょう。
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リボ払いや分割払いは便利な支払い方法のように思えますが、実は落とし穴が潜んでいます。リボ払いでは毎月の支払額が変動し、支払い残高が増えると返済が難しくなります。また、3回以上の分割払いでは手数料が発生し、返済に追われることも。代替手段として銀行系カードローンが挙げられますが、各銀行の金利を比較し、計画的に利用することが大切です。クレジットカードの正しい使い方を知り、自己破産や信用情報の悪化を避けましょう。詳細はこちらで。