2023年10月30日
人生折り返し点近くになってくると意識してくるのがお墓の問題。一般的なお墓や納骨堂、樹木葬などの購入を検討されている方もいらっしゃることでしょう。お墓を新規で購入する際は、ある程度まとまった資金が必要になります。
今回は、新しい埋葬の形式である納骨堂の購入費用や一般墓と樹木葬との費用の比較、納骨堂の購入費用を抑えるポイントを解説していきます。納骨堂費用の資金計画をする際に、ご参考にされてください。
目次
納骨堂とは、寺院や霊園内の建物内に作られたお墓(ご遺骨を安置するスペース)のこと。納骨堂のタイプには、ロッカー型・仏壇型・自動搬送型・位牌型のものがあり、宗教宗派を問わず、継承者も問わないところが多いです。
立地や購入するタイプによって、相場も変わってきますが、初期費用の相場は3~150万円程度と言われており、墓石や区画地を購入する一般墓と比べると費用は安めの傾向に。
また、一般墓と違い、室内の納骨堂は、草むしりといったお墓の手入れもいらず、納骨や法事の際も天気に左右されないため、都心部において昨今ニーズが増えてきており、なかには一般墓から納骨堂に改葬する方もいます。ほぼ完売の納骨堂もあるため、購入検討の方はお早めにお問合せください。
納骨堂の維持費用(年間管理費)には、敷地の清掃・光熱費・施設のメンテナンス・管理人の人件費などが含まれており、相場は1年あたり1万円程度かかると言われています。
東京の都心部や、最新のシステムを導入した納骨堂などでは、比較的高めの傾向に。
個別の安置スペースを生前購入した場合は、スペースを確保しておく必要があるため、初めてのご遺骨を納骨するまで、年間管理費が必要になることがほとんどです。
納骨堂のタイプ | 費用相場 |
---|---|
ロッカー型 | 20~80万円 |
仏壇型 | 50~150万円 |
自動搬送型 | 80~150万円 |
位牌式 | 3~20万円 |
上記の表の通り、納骨堂には4種類のタイプがあり、それぞれ費用相場の幅があることがわかります。なかでも、自動搬送型の納骨堂の費用相場が高めの傾向、位牌式の納骨堂が安めの傾向に。
それでは次に、それぞれの納骨堂の詳細と費用相場について解説していきます。
ロッカー型納骨堂は、コインロッカーのような扉付きの棚状のお墓のこと。購入した区画内に、骨壺のほか故人の写真、位牌などを置くことができます。1人用、夫婦用、家族用のタイプが用意されており、家族用の上限は、4人程度の場合が多いです。
上限人数の増加によって値段も上がり、棚の場所によって費用が異なる場合もありますが、ロッカー型納骨堂の費用相場は、比較的リーズナブルな20~80万円程度と言われています。
黒を基調とした暗い印象のものが多くありましたが、昨今では、現代的なデザインや金箔を施したロッカー型納骨堂などが出てきています。
仏壇型納骨堂は、購入したスペースの上の段にご遺族がお参りする仏壇があり、下の段に骨壺を収める納骨スペースが設置されているお墓のことです。上の仏壇には、信仰する本尊像や香炉や燭台などを置けます。
1人向けのものから、納骨スペースに複数の骨壺を安置できるタイプもあるため、仏壇型納骨堂の費用相場は、50~150万円程度になります。
市街地の駅前などに増えてきた自動搬送型納骨堂は、ご遺骨を共有の参拝ブースに自動搬送する納骨堂です。夫婦のみ、家族向け、ペットと一緒に眠れるタイプなどがあり、自動搬送型納骨堂の費用相場は、80~150万円程度と高めの傾向に。
参拝手順は、ICカードを受付機にかざすと、短時間で参拝準備が整います。都心部や駅から徒歩圏内の立地、バリアフリー設計や冷暖房完備のところも多いため、昨今人気が上昇傾向です。
位牌式納骨堂は、寺院に置いてある位牌にお参りするお墓のことです。別名「位牌堂」ともよびます。位牌式納骨堂の費用相場は、3~20万円程度と安め傾向に。
寺院にご遺骨を預けたあとは、骨壺のまま安置されるか、合祀墓に合祀されることが多く、粉砕したご遺骨を位牌の中に納めるタイプなどがあります。
項目 | 費用相場 |
---|---|
永代供養料 | 10~150万円 |
開眼法要代 | 3~5万円 |
納骨法要代 | 3~5万円 |
回忌法要代 | 3~5万円 |
戒名代 | 5~100万円 |
位牌代 | 1~10万円 |
銘板・彫刻料 | 2~5万円 |
納骨堂の初期費用には、永代供養料、開眼法要代、納骨法要代、回忌法要代、戒名代、位牌代、銘板・彫刻料が含まれることが多いです。納骨堂によっても異なるため、料金表を細かくチェックしてみると良いでしょう。
それでは、それぞれの費用について詳しくご説明していきます。
永代供養料とは、納骨堂にご遺骨を安置・供養をお願いする費用のこと。費用相場は、10~150万円程度かかります。
費用の幅は、納骨堂の立地や設備、利用するプラン、利用年数、経営母体などによって変動します。
開眼法要代とは、契約した納骨堂のスペースへ魂を入れる仏教儀式の費用のこと。費用相場は、3~5万円程度かかり、住職にお経をあげてもらうことが一般的です。
納骨堂によっては、建物全体に開眼法要が行われていたり、宗教宗派を問わないことから、契約者ごとの開眼法要代が不要な納骨堂もあります。
納骨法要代とは、ご遺骨の納骨する際、僧侶にお経を上げてもらう費用のこと。費用相場は、3~5万円程度かかります。
初めて納骨をする時は、②開眼法要代と納骨法要代を支払い、2回目の納骨時から納骨法要代のみ支払うことが一般的ですが、納骨堂や宗教宗派によっても異なるため、詳しくはお問合せください。
回忌法要代とは、1・3・7・13年目といった節目の法要にかかる費用のことであり、費用相場は、3~5万円程度かかると言われています。
永代供養料に回忌法要代が含まれている場合と、個別に支払う場合とがあります。
納骨堂によっては、契約者ごとに回忌法要時期をお知らせしてくれたり、納骨堂に併設された法要室・会食スペースを利用できるところがあります。
戒名とは、僧侶からつけてもらう仏教の世界における故人の名のことであり、仏式葬儀や、納骨の際に必要になることが多いです。
戒名代には、位(くらい)の高低があるため、費用相場は5~100万円程度の幅があります。信仰する宗教によって戒名が不要の場合もあるため、詳しくはご確認ください。
位牌代とは、故人の名前や戒名、没年月日などが刻まれた木の置き物の費用のことであり、費用相場は、1~10万円程度かかります。
僧侶に魂入れのお経を上げてもらったあと、位牌を納骨堂や自宅の仏壇に安置して、故人に手を合わせます。使用する素材やデザインなどにより費用も変動し、本漆を使った位牌などは価格が張ることがあります。
銘板・彫刻代とは、故人の名前や戒名などを刻むプレートと彫刻料にかかる費用であり、費用相場は、2~5万円ほどかかります。
納骨堂によって、プレートの種類や刻む内容や文字数などによって費用が変動する場合や、全て同じ種類及び一律料金の場合とがあります。
お墓の種類 | 初期費用の目安 | 管理費の目安(年間) |
---|---|---|
納骨堂 | 3~150万円程度 | 0~1万円程度 |
一般墓 | 100~350万円程度 | 5,000~15,000円程度 |
樹木葬 | 3~150万円程度 | 無料の場合が多い |
納骨堂の購入を検討している場合、一般墓、樹木葬といったほかのお墓との費用比較も大切です。この表からも、一般墓の費用が高めの傾向であることがわかります。
それでは次に、それぞれの初期費用や年間管理費の目安について、ご説明していきます。
一般墓は、墓地の区画料と墓石の費用がかかることにより、納骨堂より高めの傾向に。
墓園の立地、墓地の場所や区画の広さ、墓石の種類や大きさによっても費用が変わり、墓じまいするまで、毎年年間管理費が発生することがほとんどです。
民営の墓地と比較すると、公営墓地の方が使用料・管理費ともに安めの傾向になります。
また、一般墓がある霊園は、駅から離れていたり、草むしりや墓石の修理などが必要になることもあるため、納骨堂と比べると費用がかかることがあります。
樹木葬の費用は、契約するタイプによって費用が異なりますが、納骨堂と同程度の費用がかかると言われています。
具体的には、1家族1シンボルの樹木葬の場合は、50万円~150万円程度かかり、シンボルツリー共有かつ骨壺ありの場合は、20万円~60万円程度かかります。さらに、シンボルツリー共有かつ骨壺なしの樹木葬の場合は、3万円~20万円程度の相場になります。
年間管理費がかからない樹木葬も多いですが、なかには5千~1万5千円程度の年間管理費が必要になることがあります。
故人のことを想いつつ、日常生活を送る遺族にとっては、納骨堂費用に関して折り合いをつけたいところでしょうか。
次に、納骨堂の費用を抑えるポイントをくわしくご説明していきますので、納骨堂の購入を検討されている方はご参考にされてください。
ロッカー型や位牌型の納骨堂にかかる費用は、仏壇型や自動搬送型に比べて、比較的費用も安くなることがほとんど。くわえて、最初から合祀するタイプも納骨堂費用が安くなることが大半です。
ポータルサイトなどの費用ランキングから、探してみるのも良いでしょう。
初期費用、管理費ともに安い公営墓地を利用するのもおすすめ。とはいえ、自治体ごとの利用条件が細かいことや応募可能の期間が決められているため、詳しくは利用したい市区町村までお問合せください。一定期間自治体への居住や、埋葬するお骨が分骨ではないことなどを求められることがあります。公営墓地がない自治体もあるため、ご注意ください。
納骨堂の埋葬方法には、ご遺骨をはじめから合祀するか、一定期間安置したあと埋葬するか、個別で安置し続けるかの3タイプがあります。
3・7・13・17・33回忌のどちらかを一定期間に設定している納骨堂が多く、個別安置期間内は年間管理費を支払うところがほとんどです。そのため、個別安置期間を短くすることで費用を抑えることができるでしょう。
なお、合祀したあとに故人のご遺骨を取り出すことはほぼ不可能なため、ご注意ください。
複数の納骨堂の費用をしっかり比較検討してから、納骨堂の購入を決めると良いでしょう。同じようなタイプでも、納骨堂の立地や運営母体によって費用も変わってきます。
初期費用や年間管理費はもちろん、お参りする際に必要な交通費や会食費用なども概算しておくと良いでしょう。
納骨堂の費用には、初期費用にある程度まとまった費用が必要になります。100万円近くの納骨堂を購入する場合は、ローンを活用するのもひとつの手段と言えます。
民間の納骨堂においては、納骨堂と提携している信販会社のメモリアルローンを利用できる場合があります。納骨堂の契約手続きと同時にメモリアルローンの申込ができることも多く、手続きもスムーズに進められますが、金利は高めのことがほとんど。
一方、銀行のフリーローンは、メモリアルローンより比較的金利は低めです。
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駅前なのか郊外か、充実した設備は必要か、家族が入れるサイズなのかなどによって、納骨堂の費用は大きく変わってきます。ライフスタイルや資金計画に合った納骨堂を選ぶと良いでしょう。そのためには、納骨堂やプランごとの初期費用や管理費をしっかり比較することをおすすめします。また、生前購入できる納骨堂も多数あるため、元気なうちに購入しておけば継承者の負担も軽くなります。
さらに、クラウドローンをうまく活用することで、生前購入する方やご遺族の資金面や日常生活にも余裕が産まれることでしょう。ぜひ、ご検討ください。
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納骨堂の購入を検討している方にとって、初期費用や維持管理費が重要な決定要因となります。この記事では、納骨堂の購入にかかる費用と、一般的なお墓や樹木葬とのコスト比較を行い、資金計画の立て方についても詳しく解説しています。納骨堂のメリットや、費用を抑えるポイントについての情報も充実しており、購入前の不安を解消するための有益なガイドとなっています。