2024年05月14日
近年、夫婦世帯やひとり世帯の増加に伴う継承者不在、安価な公営霊苑の人気が高く購入が難しい状況である、などの理由から、墓地と墓石にこだわらない新しい葬送の形が広まっています。中でも海洋散骨の人気は高く、海洋散骨を請け負う業者も多く見られるようになりました。ひとことで海洋散骨といっても、その方法は様々です。そこで今回は、「どのくらいの費用がかかるの?」「どんな業者を選べばよいの?」など、海洋散骨に関わる疑問にお答えします。海洋散骨を検討中の方は、ぜひ参考にしてください。
目次
海洋散骨は、近隣住民や観光、漁業の関係者への配慮から、海岸沿いではなく沖で行う必要があるため、乗船が必要です。
海洋散骨には、船を借り切って散骨するタイプや、遺族は同行せず散骨を業者に依頼する代行散骨など、いくつかの方法があり、費用は、選ぶプランによっておおよそ30,000円から500,000円ほどまで大きな開きがあります。
海洋散骨業者が用意するプランは、大きく分けて以下の3種類です。
故人の希望や海洋散骨を選ぶ目的によって最適なプランは変わってきます。では、それぞれのプラン内容と費用を見てみましょう。
沖へ出る船を、遺族で借り切るプランです。出航の日時や場所、セレモニーの内容などを、比較的自由に決めることができるので、故人や遺族の希望に沿った散骨を行うことができます。また、他の家族に気兼ねすることなく、家族や親族、友人など、故人と縁のある人だけで別れの時間を過ごすことができるのも魅力です。チャータープランの費用相場は200,000円〜500,000円程度で、船のチャーター代や人件費、燃料費などを1家族で負担するため、他のプランより高額になります。
2組以上の家族が、同じ船を利用して散骨を行うプランです。同時に乗船しますが、1家族ごとに時間や場所を変えて散骨する業者が多いようです。デメリットは、出航の日時や場所が決められていて自由が利かないこと、乗船人数が2~3名などに限られていることが多い、などが挙げられます。費用相場は100,000円〜200,000円程度と、チャータープランと比較してリーズナブルです。
体調の問題などで乗船が難しい人や、費用を最小限に抑えたい人に選ばれるプランです。遺骨を郵送で送ると、業者が遺族の代わりに出航し散骨してくれます。同日に複数霊を散骨することが多く、日程は、依頼数や天気を考慮して業者が決定します。散骨時の写真をフォトアルバムにしてくれたり、海図記録付の散骨証明書を発行してくれたり、業者によってオリジナルのサービスを行っています。費用相場は20,000円〜60,000円程度です。
一般的なお墓の購入価格は、おおよそ1,000,000円〜2,000,000円程度であると言われていますので、海洋散骨は一般墓の購入費用の1/10程度の費用で行うことができます。また、お墓の維持管理費や法事にかかる費用も考えると、費用負担は大きく軽減されます。
海洋散骨は、船から粉骨した遺骨を撒くだけの寂しい葬儀だと思っている人も多いのではないでしょうか。実は、業者によって様々なオプションが用意されており、故人や遺族の希望に沿った葬儀を行うことが可能です。ここでは、比較的多くの業者が用意している一般的なオプションを紹介します。
散骨後に、故人を偲んで船上で会食の場を設けることができるオプションです。簡単なオードブルやお弁当、中にはシェフが同乗して、船内のキッチンを使って出来たての料理を提供するサービスを行っているところもあります。追加費用の相場は1名あたり5,000円〜10,000円ほどです。
基本プランの中に献花が含まれていることが多いのですが、プラスして故人が生前好きだった花を用意してくれる追加のオプションを行っている業者もあります。費用は花の種類や本数にもよりますが、10,000円〜20,000円ほどを見込んでおくと良いでしょう。遺族が自分で用意することを許可している業者もありますが、海に献花する場合は自然に配慮する必要があります。プラスチックの包装やリボン、固い茎、葉などは取り除き、花弁だけを手向けましょう。
代理散骨プランでは、散骨当日の写真データやフォトブックがセットに組み込まれているものが多くありますが、業者によってはオプションサービスとして追加で依頼する必要があります。カメラマンが撮影した写真をデータで受け取る場合は10,000円前後、フォトブックの形に仕上げてもらうには10,000円~50,000円程度、動画撮影は20,000円~50,000円ほどが相場でしょう。中には、ドローンで上空から撮影したり、散骨の際に水中から動画撮影を行ってくれる業者もあります。
散骨する際に、遺骨の一部を手元に残しておきたいと希望する人が増えています。形はミニ骨壺や遺骨を納めることができるフォトフレーム、遺骨を封じ込めたアクセサリーなど、様々なタイプのものが用意されています。別途購入したり発注したりすることもできますが、散骨業者がオプションとして取り扱っているものもあります。費用は素材やサイズによって異なりますが、ミニ骨壺が3,000円〜15,000円程度、アクセサリーが20,000円〜100,000円程度、遺骨をダイヤモンドに加工するメモリアルダイヤモンドといわれるものが0.20Ctで500,000円程度になります。
近年、日本の海ではなく、思い入れのある海外の海に散骨してほしいという希望が増えています。海外で海洋散骨を行うには、大きく分けて2通りの方法があります。
遺族が遺骨を運んで散骨する方法と、海外の海洋散骨代行サービスに依頼する方法です。いずれにせよ、国によって散骨に関するルールが異なりますので、事前にしっかりと下調べをして、安心できる業者に依頼するようにしましょう。
海外で海洋散骨を行う場合、故人が散骨を希望している国に、遺族の手で運んで散骨する方法があります。手荷物として、飛行機の機内に遺骨を持ち込むことは可能です。手荷物検査をスムーズに通過するためには、埋葬許可証や粉骨証明書を持っていくと良いでしょう。
国や地域によって、散骨に関する法律やルールが異なります。日本には、海外での海洋散骨を行っている業者や、現地での海洋散骨のオプションツアーを用意している旅行代理店がありますので、少しでも不安を感じる方は、それらを利用することをおすすめします。
国によっては、海外に遺骨を郵送すると、現地のルールに則って遺族に代わり散骨してくれる海洋散骨代行サービスを行っている業者があります。
海外への遺骨の郵送は、専門業者による送骨サービスを利用しましょう。
海洋散骨の人気に伴い、低価格を売りにした業者を数多く見かけます。中には、契約通りの場所で散骨していなかったり、契約した業者が散骨前に倒産する、などの事例もあり注意が必要です。では、どのような点に注意して業者を選べばよいでしょうか。
近年、多くの散骨業者が新規参入しており、中には事務所を持たずに営業している業者もあります。代行散骨を依頼する場合、遺骨を指定の場所に郵送する必要がありますので、できればホームページに記載されている「特定商取引法に基づく表記」を確認し、会社の所在地や連絡先をしっかりとチェックしておきましょう。
業者によって料金システムは様々です。粉骨や献花、献酒など、必要なサービスがすべてパックになっている業者もあれば、それぞれをオプションで追加していくシステムのところもあります。後々想定外の追加料金を請求されるようなことが無いよう、事前に見積明細書を出してもらえると安心です。
海洋散骨を行う際は、近隣住民や観光業、漁業などの関係者への配慮が大切です。厚生労働省のHPに掲載されている散骨事業者向けの「散骨に関するガイドライン」をしっかりと遵守している業者を選ぶことで、トラブルを避け、静かに故人を見送ることができるでしょう。
業者によって、対応している海やエリアが異なります。故人の生まれ故郷や生前大好きだった海、思い出深い場所など、故人や遺族が希望するエリアでの散骨を行っている業者を探しましょう。
妥協せずに故人の希望をかなえた海洋散骨を行うには、思った以上に費用がかかってしまうこともあります。「故人が喜ぶであろう葬儀を行いたいけれど、用意できる予算を考えると妥協せざるをえない」という時は、ローンを活用することを視野に入れてもよいかもしれません。
目的を葬儀や法要、お墓の購入などに絞った目的別ローン「メモリアルローン」は、用途が限定される代わりに金利が低く設定されています。「建墓ローン」や「葬儀ローン」など、より目的を絞って提供されているものもありますので、申し込む前に、利用可能な目的を確認しておきましょう。
銀行や信販会社によって、金利や借り入れ可能な金額が異なります。希望の条件に合ったローンを探すときは、クラウドローンの利用が便利です。
簡単な基本情報と、使用目的や借り入れ希望金額を入力するだけで、複数の金融機関からプランの提案が届きますので、比較検討して、より自分に合ったローンに申し込むことができます。まずは簡単なシミュレーションから試してみませんか?
葬儀は、誰しも1度きりのセレモニーです。より故人の希望に沿ったプランや、親身になって対応してくれる業者を見つけるためには、焦らず時間をかけ、納得のいく業者選びをしましょう。複数の業者に見積もりをとり、比較してみるのもよいかもしれません。
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