2023年12月26日
高齢になり自宅での生活に補助が必要になったときに行う介護リフォーム。介護リフォームでは具体的にどのようなリフォームが必要になり、またその費用はどのくらいかかるのでしょうか。介護リフォームには介護保険が利用できます。介護リフォームを行うポイントや介護保険の利用できる条件、利用方法について解説をします。
目次
介護リフォームとは、高齢になり病気やケガなどで身体機能が低下してしまったときに今住んでいる自宅を安全に暮らしやすくリフォームすることです。
転倒防止のために手すりをつけたり床をバリアフリーにすることなど安全対策のほかに、介助者が介助がスムーズにできるようにすることも介護リフォームの重要なポイントです。
生活をする高齢者も介助する方も生活をしやすい環境を整えることで、住み慣れた自宅で暮らし続けることができるようになります。
介護リフォームを検討するタイミングのひとつは介護が必要になったときです。
病気やケガなどをして今までと同じように動けなくなった場合に、自宅で暮らすためのリフォームが必要になるケースがあります。
また、年齢を重ねていくと体力も運動能力も低下をしていきます。自宅での生活に不安を感じた時に、安全に暮らすためにリフォームを検討することも介護リフォームのタイミングです。
介護リフォームは先のことも考えながら、身体の状況に合わせて検討していきます。
介護が必要になり介護リフォームを行う場合、介護保険が適用され居宅介護住(介護予防)宅改修費が支給されます。
支給限度基準額は要介護度や工事の内容に関わらず最大20万円で、1割(所得によって2~3割)の自己負担で補助を受けることができます。つまり、20万円工事であれば2万円の自己負担で行うことができます。上限の20万円の枠は数回に分けて申請することも可能です。
転居をした場合や要介護度が3段階以上上がった場合は上限額がリセットされ、再度20万円までの補助を受けることができます。
自治体によっては、独自の補助も行っている場合もあるので、お住まいの自治体の窓口でも確認してみてください。
<受給要件>
<対象となるリフォーム内容>
リフォームであれば全てが適用されるのではなく、あくまでも介護のためのリフォームに限定されているので注意が必要です。
介護リフォームを検討する場合は、まずケアマネージャーに相談してみましょう。
介護リフォームは身体状況と現在の住宅の状況により必要な工事が異なり、費用も変わります。最近の住宅の場合バリアフリー化された住宅も増えていますが、築年数の古い住宅の場合、段差の解消や補強といった工事も必要になるケースもあります。
トイレは基本的に1人用の仕様になっているので、介護リフォームには限られた空間の中で介助される人が使いやすく、介助する人が介助がしやすくすることが重要です。
<ドアのリフォーム>
出入りをしやすくするためには「ドアが開閉しやすいこと」、「廊下とトイレの間の段差が解消されること」が求められます。
<手すりの設置>
立ったり座ったりする動作をするため、体を安定させて移動できるL字の手すりが必要です。体重がかかるため、必要に応じて壁の補強工事も必要になります。
<便器の変更>
和式トイレの場合は洋式へ変更をします。便器のグレードをあげると、値段は上がりますが自動開閉機能や自動洗浄など介助者がサポートせずにできることも増えます。ヒートショック対策のため暖房便座や温水便座へ変更も検討が必要です。
浴室は滑りやすく事故が起こりやすい場所です。介助するためには十分なスペースも必要なためリフォームが必要です。
<浴室の拡張など>
浴室の拡張は大がかりな工事になるため費用がかかります。システムバス全体の場合お風呂のグレードによって費用も大きく異なるため、現場を確認して業者とよく話し合い決めましょう。
<浴室暖房>
浴室でのヒートショック対策として浴室暖房は効果的です。浴室暖房を設置することで温度差がなくなり、体への負担も少なくなります。
<その他浴室で必要なリフォーム>
浴室では滑りにくい床に変更、手すりの設置など転倒対策やその他介助者に必要な工事を検討しましょう。
段差が多く靴の脱ぎ履きがある玄関は転倒しやすい場所です。車いすを使用する場合にはスロープが必要になります。玄関ドアや床材はグレードをあげると値段も高くなる部分です。
階段での転倒は大事故につながりかねないため、階段を利用する場合には介護リフォームは欠かせません。手すりの設置、滑らない床材への変更のほか、明るい照明器具の変更なども階段の介護リフォームでは必要になります。費用はかかりますが上り下りのしやすい緩やかな勾配の階段に変える方法もあります。昇降機の設置を検討している場合にはメンテナンスや維持費も発生することも踏まえて検討しましょう。
介護保険を利用して介護リフォームをするためには、事前の申請が必要です。リフォームを終えてから申請を出しても介護保険適用にならないため、注意が必要です。
介護保険の支払いは基本的に、全額業者に支払ったのちに払い戻しを受ける「償還払い」になりますが、自治体によっては自己負担額のみ支払うことができる「受領委任払い制度」を行っている場合もあります。リフォーム費用は高額になることが多いため、利用できるか確認しておくことをおすすめします。
<手続きの流れ(1割負担の場合)>
1. 要支援/要介護認定(1~5)を受ける
介護保険で住宅リフォームを行うには、市区町村から要介護認定で要支援/要介護1~5と認定されていることが前提になります。
2.ケアマネージャー等に相談
ケアマネージャーにケアプランの作成を依頼し、介護リフォームプランの相談をします。介護保険の申請にはケアマネージャーが作成する「理由書」が必要です。
3.施工事業者の選択・見積もり依頼
設計や工事をしてくれるリフォーム業者を探し見積もりを依頼します。受領委任払いを希望する場合は、自治体に受領委任払い制度の登録をしている業者への依頼が必要です。
4.市区町村へ事前申請
事前に市区町村の担当窓口に申請書や見積もり書などの書類を提出し申請を行います。
5.施工業者との契約・工事の実施
施工業者と契約を結んで、工事を開始します。
6.工事費の支払い
費用の全額、受領委任払いの場合は自己負担分のみ支払いをします。
7.市区町村へ申請
工事完了後、市区町村へ領収書やリフォーム後の写真等を提出し、報告します。
8.住宅改修費の支給
受理されると、助成金が還付されます。
「受領委任払い制度」を利用した場合は還付されませんが、必要書類の提出は必要です。
介護保険は基本的にあとから払い戻されるため、一時的に資金が不足する可能性がある場合は、介護ローンやフリーローン、大規模なリフォームを行う場合はリフォームローンという方法もあります。
銀行の介護ローンは在宅ケアに必要な介護リフォームや介護用品費用など介護関連の費用を低金利で借りることができます。ただし、介護ローンの申請には年齢や収入、要介護度などの要件を満たす必要があります。介護ローンでの申請が難しい場合には、目的に制限のないフリーローンも検討してみましょう。
リフォームローンは介護にかかわらず、住宅のリフォーム時に利用できるリフォーム専用のローンです。返済期間は短めですが金利は低め。審査期間も短くリフォームという明確な目的があるため手続きもス比較的ムーズに行うことができます。
介護リフォームにはまとまった費用が必要になる場合があります。手持ちの資金だけでは不安を感じる時には、ローンを活用することもおすすめです。
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介護リフォームは高齢者が住み慣れた自宅で安全に過ごせるように自宅をリフォームすることです。介護者の身体状況に合わせたリフォームを行うことと同時に、介助者の介助をしやすくすることも重要です。
介護リフォームには介護保険が利用できます。リフォームの費用が高額であったり、介護保険が利用できるまでの支払いが一時的に不足をする場合は介護ローンやリフォームローンも検討してみましょう。
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介護リフォームは、自宅で安全かつ快適に過ごすための重要な手段です。この記事では、介護リフォームに必要な改修項目やその費用、さらに介護保険を利用する条件と方法について詳しく解説しています。介護リフォームにより、自宅での生活をより安全に、かつ支援者にとっても介護がしやすい環境を整えることができます。費用面でも、介護保険の利用により経済的負担を軽減することが可能です。介護が必要になった際の心構えや準備に役立つ内容となっており、多くの方にとって参考になるでしょう。