2024年04月16日
トミージョン手術とは、「肘(ひじ)の内側側副靱帯を再建する手術」のこと。最近では、アメリカのメジャーリーガーや日本のプロ野球選手、大学野球選手に限らず、中高生の野球選手も受けるようになりました。
この記事では、トミージョン手術の費用相場や手術方法、メリットデメリットなどについて解説していきます。トミージョン手術を検討している方に読んでいただきたい記事です。
目次
昨今、小学生の野球選手のうち、約20割が「野球肘」があると言われており、主な原因は、投げ過ぎ(オーバーユース)と言われています。
野球肘のひとつ「内側側副靭帯損傷(ないそくそくふくじんたいそんしょう)」は、高校生以上で発症することが多く、手術が必要になることがあります。
「トミージョン手術」は、フランク・ジョーブ博士によって1974年に考案された手術であり、手術名は、初めて手術を受けたトミー・ジョン選手に由来します。
アメリカでトミージョン手術を受ける場合、100万から300万円ほどが費用相場と言われています。費用は医師が決めるため、成功率が高い有名な医者ほど、高額になる傾向があります。
一方、日本において保険適用の手術を受ける場合、一週間ほどの入院費込みで15万から30万円ほどと言われています。遠方の病院で手術及び入院する場合は、交通費や定期的にリハビリに通う費用、家族の付き添い費用などが必要になるため、資金には余裕を持たせておくと良いでしょう。
手術日が決まったら、医師・看護師から当日の流れや入院中のリハビリについての説明や、麻酔医から麻酔に関するリスクなどを聞きます。なお、手術は全身麻酔になるのが一般的です。
トミージョン手術の流れは、以下の通りです。
国内では、「伊藤法」が一般的とされています。また、所属チームが、メディカルサポート契約をしている場合は、契約医療機関での受診や手術を勧められるでしょう。
アメリカ(海外)の有名なメジャーリーガーが、トミージョン手術を受けて回復及び復帰すると、執刀した医師の知名度がアップします。また、アメリカ(海外)においては医師が治療や手術の費用を決めるため、メジャーリーガーか高校生かによって手術費用に差が出ることがあります。
万が一、腕の良い医師を求めて海外にてトミージョン手術を受ける場合は、パスポートの取得費用や航空券の代金や宿泊費、医療系に強い通訳の費用などが必要になるでしょう。
日本のプロ野球選手においては、桑田真澄選手は1995年に手術を受け、復帰までに660日ほどかかりましたが、複数のシーズンで二桁勝利を記録しました。
ダルビッシュ有選手も、2015年にトミージョン手術を受け、復帰までに660日ほどかかりました。また、2018年には大谷翔平選手が手術を受けました。
ストレートやスライダーを投げる選手が、手術経験が多い傾向があるとも言われています。
トミージョン手術後のリハビリは、1~2か月ほどギプスで固定した後、握力や可動域を戻すことから始めます。投球フォームの改善を行いつつ、腕肩を強化するリハビリや超音波風呂治療などを受けますが、本格的なリハビリは4カ月後とも言われています。
投球リハビリとしては、スポンジボールやテニスボールを真下に投げる練習から始めて、軟式ボールを経て、硬式のボールを使ったキャッチボールや塁間までの投球練習を行うとのことです。
スポーツリハビリ科や腕の良い理学療法士と一緒に、長期のリハビリに専念することが肝要なため、「3ヵ月から半年ほどの生活費用などもあらかじめ準備しておく」と安心感があるでしょう。
復帰までの期間は、早くても腱がなじむまでの「1年半から2年間」と言われています。復帰しても、いきなりレギュラーや1軍には戻れるわけではなく、少しずつ慣らして1年半から2年後に手術前と同様に投げられるようになると言われています。
選手生命も短い野球界ではありますが、じっくり焦らず、必要なアフターケアを十分に行いながら、正しいフォームで投げることが大切なポイントになります。
病院や医師によっても肩専門、肘専門、膝専門があるため、病院選びには慎重になってください。実績がある評判の良い病院を選ぶ選手も多く、全国から集まる病院は、手術が2か月待ちの場合もあります。
それでは次に、手術の成功例や失敗例などを解説していきます。
トミージョン手術は、精神的及び肉体的にも負担が大きいとも言われていますが、成功確率は「80~97%」と言われています。成功例としては、ダルビッシュ有は20代後半、2015年にトミージョン手術を受け、WBC2023の決勝において30代半ばで投球しました。さらには、メジャーリーグの前田健太投手も、20代後半でトミー・ジョン手術を受けましたが、2024年4月現在でも活躍しており、安定した成績を残しています。
トミージョン手術の失敗確率は「3~10%」と言われており、手術を受けてリハビリを頑張っても、実戦に復帰できない確率は「30%」とも言われています。
松坂大輔選手が失敗例に挙げられることがありますが、元々怪我が多かったこともあり、術後もあまり活躍が見られませんでした。
その他の手術としては、田中将大選手や大谷翔平選手が再生医療である「多血小板血漿(PRP)治療」を受けました。ただし、再生医療は自己負担が大半であり、高額な費用がかかると言われています。
トミージョン手術の費用はある程度まとまった費用が必要になります。そのため、手術を受けるメリット・デメリットを把握しておく必要があります。次に、詳しく説明していきます。
手術するメリットとしては、肘の痛みや不安なく投球できる可能性が期待できることでしょう。靭帯損傷の治療に集中できることも挙げられます。復帰して再び活躍できるようになる選手も多いため、最近では学生の方も手術に踏み切るようになりました。
また、手術を受けると「投球のスピードが上がる可能性もある」とも言われていますが、的確なリハビリトレーニングを積んだ結果とも言われています。
選手のなかには、手術や入院時の体験談やリハビリの様子などを動画配信したり、取材を受けた方もいるため、ぜひチェックしてみてください。
手術するデメリットとしては、肘にメスを入れるため、1年以上の長期間のリハビリ期間が必要になること。一般的に全身麻酔の手術のため、リスクがあると言えます。
また、3割の選手は復帰できないと言われており、復帰しても活躍せずそのまま終わってしまう選手がいます。筋力体力が一時的に低下してしまうため、100%戻れるとは言い切れず、なかには、思うように投げられない状況に、精神的ストレスやプレッシャーに負けてしまう選手もいると言われています。
定期的なリハビリや通院には、時間も費用もそれなりにかかります。そのため、医療費の負担軽減制度について知っておくと良いでしょう。それでは次にいくつかご紹介していきます。
トミージョン手術の費用が、チームで加入しているスポーツ保険や、一般家庭で加入している傷害保険、生命保険の対象になる場合があります。保険の種類や要件により、支給額は異なりますので、詳しくは契約先の保険会社までご確認ください。
「高額療養費制度」とは、保険診療の支払額がひと月で限度額を超えた場合、その超えた分を払い戻す制度(公的医療保険)のこと。70歳未満の方は使える可能性があるため、国民保険に加入している方は各市町村役所へ、社会保険に加入している方は、社会保険事務所(協会けんぽ)や共済保険までご確認ください。
野球肘の治療やトミージョン手術、術後のリハビリ費用は、医療費控除の対象になる可能性が高いでしょう。
通院時のバスやタクシーといった交通費は対象になりますが、自家用車で通院する場合のガソリン代や駐車場代、入院中のレンタルパジャマ代、差額ベッド代、テレビカードなどは対象外になります。詳しくは、金融庁のサイトをご確認ください。
トミージョン手術の術後・退院時は、痛みなどから会計するのも辛い場合があります。そのため、術前に支払い方法を把握しておくと良いでしょう。病室での会計になるのか、受付ロビーにある自動支払機での支払いが可能か、職員による支払い処理が必要かといったことを事前にご確認ください。
病院によっては、現金のほか電子決済やクレジットカードが使えます。クレジットカードを利用する場合は、ポイントも貯まってお得です。なかには、一括払いのみの場合もあるためご注意ください。
そのほか、銀行や郵便局キャッシュカード(デビット機能)なども利用できる場合があります。病院のATMの有無もチェックしておきましょう。
市区町村によっては、高校三年生まで「子ども医療費助成制度」が設けられている場合があります。この制度は、県外受診の場合には、償還払いが適用される場合もあります。
とはいえ、中高生は、オーバーユースにならないようにしてください。野球肘検診が受けられる病院もあるため、定期検診を受けるのもおすすめです。
安心してトミージョン手術や長期のリハビリを受けるために、ローンを活用するのもひとつの手段になります。それでは次に、おすすめのローンをご紹介します。
費用に心配がある人は、かかりつけの病院にて「病院の提携ローンが使えるか」ご確認ください。クレジットカードや提携の信販会社のローンが使える場合があります。ただし、クレジットカードの分割払いは、高めの手数料のためご注意ください。
トミージョン手術の費用のために、銀行の医療ローンやフリーローンを使うことは可能でしょう。医療ローンは、「使い道を医療費に限定」されており、フリーローンは、「使い道を限定しない」ため、長期リハビリ期間に役立つでしょう。
また、銀行のローンは「審査は厳しめ」ですが、信販会社の提携ローンと比べると「金利が低い」こともあり、総支払額を抑えることができます。
トミージョン手術の費用に使えるローンをお探しなら、クラウドローンがおすすめです。
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野球界はとてもシビアな世界ですが、肘に痛みや違和感を感じた場合は、適切なケアや練習を抑えることが大切です。違和感や激痛が続くようでしたら、早めに評判の良い専門医に相談しましょう。トミージョン手術を受ける場合、クラウドローンを活用することにより、資金的に安心感を持てるうえ、長期のリハビリを集中して行うことができるでしょう。無料診断もたった3分で完了、まずは無料診断をお試しください。
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トミージョン手術についての解説記事は、野球選手やスポーツ愛好者にとって必読の内容です。この手術は肘の損傷を修復するためのもので、特に投球動作が多いアスリートに頻繁に見られます。費用相場、手術方法、そしてメリットやデメリットについて詳細に説明されており、手術を検討している人々が知っておくべき重要な情報が満載です。特に高校生以上のアスリートにとって、将来的なキャリアに影響を与えうる選択について、理解を深めることができるでしょう。