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胃ろう費用はどのくらいかかる?胃ろうに必要な費用と胃ろうのメリット・デメリットを解説

胃ろうは口から食事の摂取が困難になった人の栄養補給方法のひとつで、比較的体への負担が少なく栄養が摂取できる方法です。しかし、主治医からご自身や家族に胃ろうの造設手術を提案されたとき、手術をすることに不安を感じる人も多いのではないでしょうか。胃ろうの手術や術後にかかる費用や管理、胃ろうのメリット・デメリットについて解説をします。

胃ろうとは?胃ろうの目的と胃ろう手術費用の目安

胃ろうは口からではなく、胃から直接体に栄養を摂取する方法です。胃ろうの仕組みと、胃ろうを作る目的、手術方法について説明します。

胃ろうは栄養補給手段のひとつ

胃ろうとは、手術によって腹部から胃にかけて小さな穴を開け、そこに胃ろうカテーテルと呼ばれるチューブを通し直接胃に栄養剤を注入する栄養補給方法です。

内視鏡を使って、胃ろうカテーテルを造るPEG(ペグ)と呼ばれる手術を行います。PEGは、約15分程度と比較的短い時間で終わる手術です。

胃ろうを造設していても口からの食事も可能です。

胃ろうの目的は自力で食べられるようになるまでのサポート

胃ろうの目的は口からの食事が困難となった人やむせ込みやすい人に対して、負担なく栄養摂取することです。あくまでも自分の力で食べられるようになるまでのサポートであり、口からの栄養摂取ができる力が戻れば、カテーテルを抜き取り胃ろうを終えることも可能です。胃ろう除去後すぐに食事をすることができます。胃ろうは身体的負担も比較的少なく、胃ろうでできた傷口は、自然にふさがり、傷も目立たなくなります

胃ろうの手術費用は10万程度

胃ろうの造設は15分程度のPEG手術と1〜2週間ほどの入院が必要です。
手術は、多くは上部消化管内視鏡(胃カメラ)を用いて行われます。全身麻酔の必要はなく、短時間で終了するため、手術での本人への負担も少なめです。

費用は医療機関によりますが、入院と手術代合わせて10万円程度
胃ろうはPEG手術費用以外に定期的なメンテナンス費と、栄養剤の費用が必要です。

胃ろうカテーテル種類と胃ろうのメンテナンス

PEG手術で胃部に取り付ける胃ろうカテーテルには種類があり、カテーテルの形によって使用方法やメンテナンス方法が異なります。医師と相談しながら、どのタイプを利用するかを決めていきます。

胃ろうカテーテルは4種類

胃ろうの体外部分は「ボタン型」「チューブ型」の2種類があります。
また、胃に差し込んだカテーテルが抜けないようにする胃内部のストッパーにも「バルーンタイプ」と「バンパータイプ」の2種類があり、胃ろうカテーテルは全部で4種類です。

ボタン型は見た目にも目立ちにくい半面、接続がやや大変で栄養剤の注入に大きな力が必要です。

チューブ型は栄養剤を注入するときにチューブとの接続が簡単ですが、チューブに大きさがあるため体の動きの妨げになることがあります。

バルーンタイプは蒸留水でふくらませて胃壁に固定しており、約1週間に1回ほどの固定水の確認が必要です。

バンパータイプはバルーンタイプより抜けにくい構造ですが、交換時に傷みを伴うこともあります。

胃ろうはメンテナンス・交換が必要

胃ろうカテーテルは医師による定期的なメンテナンス・交換が必要です。

  • バルーンタイプ…1~2ヵ月に1度
  • バンパータイプ…4~6ヵ月に1度

バルーンタイプの方が交換頻度が高くなりますが、自宅での交換が可能です。バルーン内の水を抜きストッパーを外すので比較的スムーズに行うことができます。

バンパータイプは交換頻度は少なくなりますが、内視鏡または透視の設備のある医療機関で交換を行う必要があります。

胃ろう費用は手術費以外にも定期的な費用がかかる

胃ろう造設のPEG手術費のほか、胃ろうを維持するためのメンテナンス費用や日々の栄養剤の費用等が必要です。

胃ろうにかかる費用①造設手術費用

医療機関や入院日数により、費用は異なりますが一般的には胃ろうの造設手術にかかる費用の自己負担額は10万円程度です。手術には医療保険が適用されます。

また、高額療養費制度が適用されれば自己負担額は少なくなります。
高額療養費制度は同一月(1日から月末まで)にかかった医療費の自己負担額が高額になった場合に自己負担限度額を超えた分があとで払い戻される制度です。高額療養費制度には差額ベッド代や入院中の食事は含まれません。

胃ろうにかかる費用②胃ろうの交換費用

胃ろうカテーテルの交換費用は、使用しているカテーテルの型によって費用が異なります。

<バルーンタイプ>

  • 材料代…約8,000円
  • 手数料…約2,000円

<バンパータイプ>

  • 材料代…約20,000円
  • 手数料…約2,000円

バルーンタイプの方がバンパー型と比較すると、1回あたりの費用は安いですが、交換サイクルがバルーンタイプは1~2ヵ月に1度なのに対し、バンパータイプは4~6ヵ月に1度のため、長期的に見るとバンパータイプの方が費用は安く抑えられます

胃ろうにかかる費用③胃ろうの栄養剤費用

胃ろうの栄養剤は医療品扱いとなり医師が処方するため、医療保険が適応されます。
処方箋があれば調剤薬局や通信販売で購入可能です。

使用する栄養剤が1mlで1kcal、1日のエネルギー量が1,200kcalとすると、1ヵ月で2万~3.5万円ほどの費用がかかります。

胃ろうにすることにより栄養は胃ろうから摂取するため、通常の食費代はかからなくなります。

胃ろうにかかる費用④在宅医療の胃ろう費用

在宅医療を受けている場合は訪問診療代がかかります。

胃ろうにかかる費用は一度手術が終われば、胃ろうカテーテル交換費用と栄養剤代+訪問診療代のみになります。

栄養剤2万〜3万5,000円+訪問診療代が加算され1ヵ月6万程度が実際の金額となりますが、保険適用の自己負担金の上限は人により異なります

胃ろう費用は保険が適用される

胃ろうに関する費用ではPEG手術・定期的な胃ろうカテーテルの交換・栄養剤・診察料には保険が適用され1~3割の負担で済みます。ただし、胃ろうの栄養剤は「食品」と「薬剤」の2種類あり、「食品」は保険の対象とならず自己負担となるため注意が必要です。

胃ろうのメリット・デメリット

胃ろうは扱いやすく、体の負担も少なく栄養摂取ができるものですが、胃ろうを造設するデメリットも理解をして検討をしなければなりません。胃ろうのメリット・デメリットについて解説します。

胃ろうのメリット

胃ろうのメリットは下記のようなものがあります。

違和感が少ない

胃ろうカテーテル自体の違和感も少なく、鼻や喉のからの注入に比べて不快感も軽減できます。腹部なので見た目には分かりにくく、人目を気にせずに生活できます。

口から食事を食べることができる

口径摂取と併用も可能なため、栄養摂取や食事をする満足感も得ることができます。

運動やリハビリも行いやすい

身体の状態にもよりますが、基本的に運動が可能で、運動により悪影響が出ることもほとんどありません。飲み込む力が弱まった機能を回復するための嚥下訓練などのリハビリも行いやすいです。

入浴ができる

シャワーだけでなく、通常の全身入浴が可能です。胃ろうカテーテルの保護等も必要ありません。

誤嚥による肺炎リスクを減らせる

口径で食事をすることにより食べ物が肺に入り誤嚥性肺炎を引き起こす可能性が高まりますが、胃ろうであれば誤嚥の心配なく効率的に栄養を摂取することができます。

カテーテルが抜けにくい

胃ろうカテーテルは抜けにくいので、本人が誤って抜いてしまうリスクが低くなります。

胃ろうのデメリット

胃ろうのデメリットは下記のようなものがあります。

手術をしなければならない

胃ろうカテーテルを造設するPEG手術は、内視鏡カメラを使った15分程度の短い手術です。体への負担も少ない手術ですが、自分や家族の体に「穴を開ける」ということに抵抗を感じる人もいます。

口腔内トラブルが起こる可能性もある

口からの食事をしていないため、唾液の分泌が少なくなり、口の中が乾燥し雑菌が増え口腔内トラブルが起こることがあります。口腔内のケアを怠ると雑菌を含んだ唾液を誤嚥する可能性もあります。

唾液でも誤嚥性肺炎になる可能性もある

寝てる間に唾液を誤嚥して肺炎になる可能性もあります。

逆流の可能性がある

胃ろうで使われる栄養剤は液状になっているので、誤った方法で注入すると、胃に注入された後に気管に逆流し、誤嚥することもあります。

日々のメンテナンスと定期的に交換が必要

雑菌やウイルスが繁殖すると感染症や汎発性腹膜炎の発症リスクが高くなるため、胃ろう使用後には衛生的に保つメンテナンスを行わなければなりません。また、胃ろうカテーテルは定期的な交換が必要なため、費用もかかります。

胃ろう費用に不安な時はローンも検討する

胃ろうの手術が必要になるケースは、高齢者であったり、疾患がある場合です。
病気を患い、胃ろうを進められているケースでは病気の治療費などこれからさらに治療費がかかる場合もあります。これからかかる費用に不安を感じる場合には、ローンや分割払いも選択肢のひとつです。

医療ローンであれば高額な治療費を分割で支払うことができます。医療機関によっては、提携する信販会社のローンが利用できる場合もあります。提携ローンの場合は申込は簡単ですが、金融機関を指定することができないため、指定の金利となります。銀行のローンであれば金利を抑えられますが、自分で銀行を探し申込が必要です。

胃ろう費用のローンを探すならクラウドローンが便利

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胃ろうにかかる費用は他の治療と合わせて考えよう

胃ろうにおいてかかる費用は初期の手術費のほかメンテナンス費、栄養剤費がかかります。ただし、胃ろうをすることにより食費はかからなくなります。胃ろうは自力で栄養が摂取できるようになれば取り外すことが可能です。胃ろうを造設が必要な場合、介護や他の治療も必要になるケースがほとんどです。胃ろうの費用に合わせて他にかかる介護費や治療費も考慮に入れて治療を検討しましょう。


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