2022年08月17日
目次
カーリースとは、リース会社の保有している車を一定期間借りる契約(リース契約)のことです。
リース契約では、車の所有者はリース会社で、使用者が顧客(本人)となります。レンタカーと同じ「わ」ナンバーを使うのが一般的です。レンタカーもカーリースも車を借りるという点で同じ、違うのはその期間です。レンタカーは最短数時間、長くて1週単位なのに対して、カーリースは年単位で借りる契約です。短期はレンタカー、長期間がカーリースとも言えます。
維持費とは車の税金や車検代、自動車保険などのことです。(ガソリン代などは日々必要なランニングコストで、これはカーリースもカーローンも等しく自己負担です)
カーリースでは2年、5年といった契約期間で必要になる維持費をあらかじめ計算したうえで毎月代金として支払う形式になっています。
つまり「維持費は代金コミで、ランニングコスト以外の費用は心配無用!」(カーリースの宣伝サイト風)
別の表現なら「毎月、車検代などの維持費まで払わされているのです!」(カーリースは損、のサイト風)とも言えます。
しかし冷静に考えてみてください。維持費は車を持っている以上、いつかは払わなければならない必要経費です。物は言い様で、毎月代金に含んで分割払いするか、まとめて自分で払うか?の違いだけですので、このようなカーリースのお得感をアピールする表現には違和感を覚えます。
マイカーローンとは、自動車の購入資金を借りることです。購入代金の融資を受けて、車を手に入れる形式です。同じローンでも、住宅ローンと違いマイカーローンでは担保を取りません。
(住宅ローンは自宅が担保になる)このことから、マイカーローンやカードローンなど担保を取らないローンを総称して無担保ローンと呼びます。
銀行マイカーローンでは車の所有者は顧客(本人)です。 これがディーラー系マイカーローンでは、所有者がディーラー(または系列のファイナンス会社)になるパターンが一般的で、これを「所有権留保」と言います。 ローンの返済中は所有権が自分のものにならないというもので、リース会社と似ているようでも微妙に違います。
銀行系とディーラー系では所有権が自分になるか保留されるか、という違いで他は同じです。
マイカーローンの場合車検代から税金、自動車保険など自己負担です。 リースと違い自分のもの(所有権留保も含む)になっているので、維持費用、ランニングコストもすべて自己負担になります。
カーリースの宣伝サイトは 「カーリースでない場合、維持費の自己負担があり支払が安定しません」という表現もありますが、これも前述したとおり、毎月代金に含んで分割払いするか、自分で払うか?の違いだけです。
ここまでの説明のおさらいとして一覧表にしました。
契約 | 車の名義 | 維持費(税金、車検等) | |
---|---|---|---|
カーリース | リース | リース会社 | 料金に含む |
マイカーローン(銀行) | ローン | 本人 | 自己負担 |
マイカーローン(ディーラー) | ローン | ディーラー※ | 自己負担 |
残価設定型クレジット | リース | ディーラー※ | 自己負担 |
(※ディーラーまたは系列ファイナンス会社のケースもある)
カーリースでは契約期間中、車の名義はリース会社です。契約終了後、買い取りすれば自分名義にできます。
マイカーローンの場合、銀行マイカーローンは最初から自分名義ですが、ディーラーローンではディーラーか系列ファイナンス会社になります。 (例えば「〇〇自動車販売」(ディーラー名)系列の「〇〇ファイナンス」といった具合で、〇〇には自動車メーカー名が入ります)
ディーラーローンでは名義が自分のものにならないので、車の名義だけではカーリースとマイカーローンの違いとは言えません。
マイカーローンでは、ローンの返済が終われば契約も終了です。 5年返済を計画通り返し終えるか、余裕があれば自己資金で繰上完済することもできます。 ディーラーローンでは、返済が終われば所有権を自分のものにできますが、契約によってはローン残債が残っていても乗り換えで新しい車のローンを借りる時、前の車のローンを合算できるものもあります。
リース契約の場合、契約期間終了後は買い取り、車の返却、乗り換えなどいくつか選択できます。 乗り換えではディーラーローンと似たように、契約途中などでリース金額(ローンでは残債に相当)が残っていても、新しい車のリース契約に合算できることもあるようです。
契約終了後も両社は似通ったところがあり、こちらでも大きく違わないと言えます。
カーリースは代金に含まれる。マイカーローンは自己負担。 ここは今まで説明したとおりです。(どちらが得か?などについては後述します)
マイカーローンでは、車のカスタマイズは自由です。(*ディーラーローンでは制約もあります)
しかしカーリースは原則改造禁止で、現状維持しなければいけません。 これは事故や修復の場合にも当てはまり、契約終了後返却することを想定しているカーリースでは、改造禁止、走行距離も細かく制限されていて、距離を超えてしまうと返却時に費用が発生する場合もあります。
このように言えるでしょう。
カーリースでは車検代が値引きになったり、ガソリンスタンド系列カーリースでは、ガソリン代が値引きされたり(一定の条件あり)、契約期間中の特典があります。
マイカーローンの場合は、ディーラー系なら車検代値引きなどもありますが、これはローンだけの特典というわけではありませんし、銀行系ローンでは原則特典らしいものはありません。
これまでお話ししてきたカーリースとマイカーローンのメリットデメリットをまとめると以下の結論になります。
何を基準に損得を計算するか、これはむずかしいところです。 例えば車種、金額、契約期間などなるべく条件を同じにして比べようとしても、カーリース、マイカーローン双方数多くの種類があり、比較することは困難です。
「カーリースのほうがマイカーローンよりお得」
「マイカーローンのほうが支払総額は少ない」
計算式や根拠を示して説明している記事もありますが、計算基準やその根拠に疑問を感じるものもあります。
銀行員の私としては「カーリースとマイカーローン、どちらが得か?簡単に言えない」というのが結論です。これは決して逃げ口上ではありません。比べる対象が多く、条件も千差万別なので正直言って一概に結論が出せないのです。ですから「こっちのほうが得」「あっちは損だからダメ」と断言するサイトは、私には逆に賛同できませんし、そういったサイトがどこへ誘導しようとしているか?これを見極めることが重要だと思います。
こちらも比較したうえでの結論は出せないのですが、私見から言わせてもらうと、
カーリースは「新車に乗りたい、また新型車が出たらすぐ乗り換えたい。
そのためなら多少窮屈なことにも我慢できるし、車は大事に乗ります」といった人向き。
マイカーローンは「気に入った車とは長く付き合いたい。好きなように乗っていきたいし、口出しされるのはイヤ」といった人向き。
ではないでしょうか?
ちなみに「運転にはあまり自信がなくてぶつけたり、壊したりしてしまうかも」と心配な人も、どちらかと言えばマイカーローン向きかも知れません。
「結論らしい結論じゃないでしょ!」と感じた人もいるかも知れません。 実はその通りで、カーリースとマイカーローンを比較しても損得や優劣は決めることができないと思いますし、やはりそれが結論になってしまうのです。
損得が知りたいなら「カーリースは損」「マイカーローンのほうが損」という2つの記事を見てください。 自分にはどちらが向いているかを知りたいなら、自分に向いていそうなものと、次に反対意見のサイトや記事を読んでみることをおすすめします。
そのときは「この記事は、読者をどこに誘導しようとしているのか?」を意識しながら読み進めることが大事だと思います。
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