2023年05月01日
クルマをマイカーローンで購入する場合、保証人はあまり必要とされません。しかし、審査に通過する条件を満たしておらず、審査に通る可能性が低いときは、ローン会社から保証人をたてることを求められる場合があります。保証人をたてることで審査に通過する可能性が上がるためです。
この記事では、マイカーローンを組むときに保証人が必要になるケースや、保証人と連帯保証人の違い、保証人なしでクルマを購入する方法などについて解説します。
目次
金融機関などのマイカーローンでは、保証人を必要とするケースは多くありません。それは、金融機関が保証人の代わりに指定の「保証会社」を利用しているからです。
そのため、ローンの契約をするときは、保証会社との間で保証契約を結び、保証料を支払います。保証料は銀行が負担する場合と、利用者が支払う場合があります。
保証人が必要となるケースは、契約者が未成年であったり、収入が少ないなどの状況にある場合などです。
マイカーローンの審査で、いまの状況では審査の通過は難しいけれど、保証人が立てられるなら審査に通過できるのでは、と判断される場合があります。保証人がいれば審査に通る可能性がある5つのパターンについて解説します。
民法が改正されたことにより、2022年4月1日から、成年年齢が20歳から18歳に変わりました。そのため、マイカーローンの申し込み条件は18歳以上となっていることが多くなっています。
しかし、ローンは信用取引のため、安定した収入があることが重要です。18歳〜19歳で定職に就くひとは少ないため、返済能力が低いと見なされて審査に落ちる可能性があります。そのため、大抵のローン会社では保証人などが求められます。
まったく収入のないひとや、学生はローンを組めませんが、パートやアルバイトである程度の年収があるひとは、ローンを組める可能性があります。また、収入の安定性が高い保証人がいれば審査に通る確率が高くなります。
転職したばかりのひとは、長期で働き続けている実績がないため信用を得られず、自営業者は高収入を得ているとしても、景気の影響を受けやすく、収入に波がある場合は信用を得られません。このような収入が不安定なひとは、保証人を求められることがあります。
金融機関はローンの申し込みが入ると、信用情報機関へ情報照会し、信用情報に問題がないか確認します。
そこで過去にクレジットカードの支払い延滞や債務整理などの金融事故を起こしていることがわかると、審査を通過する可能性は低くなります。
少額の支払遅延歴などであれば、保証人をたてることで審査に通過できる場合もあります。
信用情報機関には、申込者の過去の取引や返済の記録が残っています。過去に問題なく返済できていれば信用に値すると判断され、反対に問題を起こしていれば融資をしないほうがよいと判断されます。
信用情報によって、申込者の借り過ぎや借金による生活破たんを防ぐとともに、金融機関等の貸し倒れリスクを防止しています。
ローンの返済比率とは「年収にしめる年間返済額の割合」のことです。一般的には、ほかのローンやクレジットカードのリボ払い、スマートフォンの分割払い、奨学金の返済など、すべての返済をあわせて25%〜35%を目安にするのがよいとされています。この割合を超えると審査に通りづらくなりますが、保証人を立てることで通ることもあるようです。
返済比率が高くなってしまう場合は、現在返済中のローンを完済して負担を減らしてから、新たなローンを組むという方法もあります。
この先、収入の減少や支出の増加があっても継続して返済を続けられるよう、返済比率が低い借入額に設定することが大切です。長期のライフプランを見据えて慎重に検討しましょう。
「保証人」と「連帯保証人」は、ローンを組んだ主債務者が返済できなくなった場合、代わりに返済をする点は同じですが、責任の重さが大きく異なります。
「保証人」は主債務者の支払い能力がない場合に返済義務が生じます。主債務者に返済する資力がある場合は、主債務者に請求するように主張することもできます。
それに対して「連帯保証人」は、主債務者の支払い能力の有無にかかわらず返済義務が生じます。連帯保証人は主債務者と連帯して主債務を負担するため、主債務者とほとんど同じ立場になります。主債務者に支払い能力があっても連帯保証人が返済をしなければならず、主債務者に請求するように主張することもできません。
連帯保証人は、ローンを組んだ人の代わりに返済できる、高い返済能力をもつひとであればなることができます。条件は以下のとおりです。
65歳以上の人の多くは年金受給者となるため、収入が不十分と判断され連帯保証人になれる可能性は低いですが、年金額が高額だったり、資産が多い場合は連帯保証人として認められることもあるようです。
連帯保証人が必要な場合は、親や配偶者に頼むように求められるのが一般的ですが、安定した収入があり、信用情報にも問題がない20歳以上の成人であれば可能な場合もあります。
ただし、ローンを組んだ本人が返済できなくなった場合に、本人に代わって全額を支払わなければならなくなるので、そこまでの面倒を見られるような信頼関係を築けている人でないと難しいでしょう。そのような点から、依頼しやすいのはやはり親族となるようです。
保証人になるということは、もしものときに自分の代わりに返済をする責任を負ってくれるということです。保証人になってもらうには説得材料が必要です。保証人をお願いする際に気をつけたいポイントについて解説します。
ローンを組んだ本人は主債務者としての条件に満たないため、保証人を立てなければならないということをふまえておきましょう。そんな状況であっても、クルマを購入しなければならない理由を相手に理解してもらわなければなりません。
クルマがないと生活に支障が出てしまうなどの切羽つまった理由などであれば、助ける気持ちで引き受けてくれるひともいるかもしれません。まっとうな理由があって、誠意のある態度で繰り返しお願いすることが大切です。
どこの保険会社でどういう内容で契約するのかを保証人に説明することは大切です。連帯保証人をお願いするとなると、主債務者とほとんど同じ債務を負うことになるので、ローンの内容を詳しく把握してもらったうえで引き受けてもらう必要があります。
また、万が一返済ができなくなった場合には、保証人にどのような影響がおよぶのかという説明も欠かしてはいけません。
言いづらいからといって、具体的な情報を伝えずにいるとトラブルにつながる恐れがあります。
給与をいくらもらっていて、ローンでいくら借りて、毎月の返済額がいくらで、完済まで何年かかるのかなどの返済計画を具体的に説明しましょう。
無理な計画でなければ、無事に主債務者が完済できる確率は高いので、保証人に損害が生じることがありません。したがって、保証人を引き受けてくれる可能性は上がるはずです。
説明が足りず、あいまいな説明をしていたら不信感がふくらんでしまいます。身の丈に合った返済計画をたてて理解を求めましょう。
マイカーローンを契約するときに連帯保証人を立てる場合は、クルマを購入する本人だけでなく、連帯保証人に関する書類の提出も必要になります。
必要になるものは次の通りです。
連帯保証人になることを受諾してもらったら、あらかじめ準備をお願いしておきましょう。
ローンを組む際に、保証人なしで契約したかったり、身近に保証人をお願いできるひとがいなかったりする場合はローンの契約内容を見直す必要があります。保証人なしでローンを組むための対処法を解説します。
頭金を用意して、返済に無理のない借入額まで減らせば、保証人をたてる必要はなくなります。頭金はクルマの購入金額の20〜30%が目安です。頭金を用意することで、家計状況の良好さや計画性があるところをアピールすることにもつながり、審査に通りやすくなります。
連帯保証人をたてなくてもいい借入額を把握して、その借入額で購入できるクルマを選ぶのが賢明です。新車ではなく中古車にしたり、オプションをはずすなどして、クルマの購入代金をおさえるようにしましょう。
借入額をおさえられない場合は、返済期間を長くして、毎月の返済額を下げるという方法もあります。月の返済額が下がることで返済の負担は減る反面、金利分も長期間払い続けることになるので、総返済額は多くなってしまいます。
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マイカーローンを組むときに保証人をたてたくないのであれば、まずは身の丈に合ったローン計画をたてましょう。そして、現状では欲しいクルマに少し手が届かないなら、頭金をためるなどの準備が必要です。
ローンの返済は長期間にわたります。返済期間中に思いがけないことがおこって、給与が減る可能性がないとは言い切れません。多少の給与の変動があっても返済を続けられるレベルでの借入をするようにしましょう。
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