マイカーローンは、金利や返済期間の設定によって総支払額が大きく変わります。年収や固定費とのバランスを踏まえ、無理のない返済計画を立てることが重要です。

この記事では、銀行マイカーローンの「返済」に焦点を当て、シミュレーションを活用した計画の立て方を詳しく解説します。

マイカーローンの前提知識

マイカーローンの返済シミュレーションを行う前に、金利や返済期間、ボーナス併用の有無など、結果に影響するポイントを理解しておくことが大切です。ここでは、シミュレーションを始める前に知っておきたい6つのポイントを整理します。

1. マイカーローンの金利はどれくらい？

マイカーローンの金利は金融機関によって異なりますが、一般的には年1％台から高くても3％台が目安です。ネット銀行や地方銀行、信用金庫など、多くの金融機関がこの範囲で設定しています。

一方で、ディーラー経由で契約する「ディーラーローン」は、手続きの簡便さや審査の早さなど利便性に優れていますが、金利が年7〜9％を超えることもあります。スムーズさを優先すると、支払総額が大きくなる点には注意が必要です。

2. いくらまで借りられるか

融資の上限額は金融機関によって異なりますが、一般的には10万円〜1,000万円の範囲で設定されています。実際の借入可能額は、年収や他のローン残高、返済期間、そして各銀行の審査基準によって決まります。

おおまかな目安としては、「年収と同程度の金額」が上限と考えられます。たとえば年収500万円の場合、約500万円の融資が受けられる可能性があります。

ただし、すでにカードローンや教育ローンを利用している場合は、その残高分が差し引かれたうえで審査されます。一方、住宅ローンは担保付きの長期借入のため、原則としてマイカーローンの審査枠には影響しません。

3. 返済額の目安と返済比率の考え方

返済計画を立てる際に基準となるのが「返済比率」です。これは、年間のローン返済額が年収に占める割合を示す指標で、銀行では一般的に30〜40％以内に収めるよう審査基準を設けています。

たとえば年収400万円の場合、返済比率30％なら年間の返済額は120万円、つまり月々の返済は約10万円が目安になります。この金額を基準に、無理のない返済額を設定することが重要です。

4. 返済期間の考え方

 返済期間は、次の車への買い替え時期を目安に設定する人が多く、最も多いのは5年（60回払い）、次いで10年の長期返済です。近年は物価上昇の影響から、月々の返済額を抑えたいというニーズも高まっています。

ただし、期間を長く設定するほど利息負担が増える点には注意が必要です。銀行マイカーローンでは繰上返済が可能なため、ボーナスや収入増のタイミングで一部を前倒し返済すれば、総支払額を減らすことができます。

5. ボーナス払いの注意点

ボーナス払いを設定すれば、月々の返済負担を軽減できますが、過信は禁物です。ボーナスは会社の業績や人事異動、転職などの影響で減額・停止される可能性があります。

万一支給がなくても支払いに支障が出ないよう、ボーナスに頼りすぎない返済計画を立てることが重要です。

6. 変動金利と固定金利、どちらを選ぶべき？

固定金利は完済まで金利が変わらず、返済額が一定で安心です。一方、変動金利は市場金利に連動して上下しますが、初期金利が低く設定されています。

短期で完済を目指すなら変動金利、長期返済や安定重視なら固定金利を選ぶのが一般的です。ただし、マイカーローンの返済期間は5〜10年が中心で、金利変動による影響は大きくありません。そのため、低金利を活かせる変動金利のほうが有利なケースが多いでしょう。

ローンのシミュレーション例

金利や返済期間の違いがどの程度支払総額に影響するのか、具体的な例でシミュレーションしてみましょう。

パターン①：400万円を5年で返済する場合

たとえば、400万円を5年（60回）で返済し、ボーナス払いを年2回・各10万円ずつ設定した場合、銀行ローンでは返済総額が約424万円、月々の返済額は約52,951円となります。

一方、同じ条件でディーラーローンを利用すると返済総額は約509万円に達し、月々の返済額は約10,500円高く、総額では約85万円の差が生じます。

パターン②：700万円を10年で返済する場合

さらに、借入額700万円・返済期間10年の場合、銀行ローンの返済総額は約783万円。一方、ディーラーローンでは1,100万円を超え、その差は約317万円と、もう一台購入できるほどの開きが生じます。月々の支払いも約26,000円多くなります。

このように、金利の違いによって返済期間が長くなるほど総支払額への影響は大きく、低金利のマイカーローンを選ぶことの重要性がよくわかります。

シミュレーションでは見えてこない注意点

1. 融資実行までのスピード感

銀行マイカーローンは、ディーラーローンに比べて書類提出や審査に時間がかかります。融資実行までには「事前審査 → 本審査 → 契約 → 実行」という流れを踏むため、完了までに1週間程度かかる場合があります。 納車日が迫っていると焦りを感じることもあるため、早めの申込みがポイントです。

2. 書類提出や契約手続きの手間

銀行マイカーローンは、ディーラーローンよりも提出書類が多い傾向にあります。基本的には「身分証明書」「年収証明書」「見積書（請求書）」の３点が必要です。
ただし、最近はネット完結型ローンも増えており、スマホで写真やPDFをアップロードできるケースもあります。以前に比べると手続きの負担は減りつつあります。

3. 他のローンへの影響

銀行マイカーローンの審査情報は信用情報機関に登録されるため、住宅ローンや教育ローンなど、他の借入に影響する場合があります。
たとえば、マイカーローンを先に契約していて、その後に住宅ローンを申し込むと、返済比率の関係で審査に通らないケースもあります。

一方で、住宅ローンの有無がマイカーローンの審査に大きく影響することはほとんどありません。将来的に住宅ローンを検討している方は、借入の順番やタイミングを意識しておくと安心です。

上記のポイントを踏まえ、いくつかの返済パターンでシミュレーションしてみることをおすすめします。
「何年乗る予定なのか」「できるだけ早く返済したいのか」「総支払額はいくらになるのか」などを家族で話し合い、無理のない返済計画を立てましょう。

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審査結果は3ヵ月間有効。借入可能額を把握してから車を選べるのは、これまでにない新しい購入スタイルです。毎月6,000人以上が利用するクラウドローンで、自分がどれくらい借りられるか、返済シミュレーションから始めてみましょう。

まとめ

マイカーローンの金利や返済期間によって、総支払額は大きく変わります。シミュレーションを活用し、家計に負担のない返済計画を立てましょう。クラウドローンを利用すれば、複数の銀行をまとめて比較できるので、自分に合った条件で安心して車の購入と返済を進められます。

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