無担保のリフォームローンの返済期間は、毎月払える額で決まる最短の期間を基本にし、完済時の年齢と次の修繕の時期で上限を決めると判断しやすくなります。期間を延ばすと毎月の返済は軽くなりますが、利息は増えます。300万円を年4.0%(仮定)で借りる場合、10年なら利息は約64万円、15年なら約99万円です。
銀行の無担保リフォームローンの期間の上限は、確認した範囲で10年から20年まで幅があります。ただし、完済時の年齢の上限で、選べる期間がさらに短くなることがあります。この記事では、りそな銀行、千葉銀行、三井住友銀行、秋田銀行の公式資料と、国土交通省の修繕周期の資料をもとに、期間の決め方を整理します。
目次
まず、銀行ごとの期間の上限と年齢の条件を並べます。金利はいずれも変動金利です。
表1 無担保リフォームローンの期間と年齢の条件(各行の公式資料、2026年10月18日確認)
| 銀行・商品 | 借入期間 | 年齢の条件 | 金利(表示時点) | 繰上返済手数料 |
|---|---|---|---|---|
| りそな銀行 りそなリフォームローン | 1年以上15年以内(1年単位) | 申込時満20歳以上66歳未満、最終返済時80歳未満 | 通常金利 年4.375%(2026年10月1日) | 手数料の欄は「必要ありません」 |
| 千葉銀行 リフォームローン(無担保) | 1年以上20年以内(6か月単位) | 融資時満18歳以上65歳未満、最終約定返済時70歳未満 | 店頭表示金利 年3.80%(2026年10月1日) | 一部・全額とも5,500円(ネットでの一部繰上返済は無料) |
| 三井住友銀行 フリーローン[リフォーム] | 1年以上10年以内 | 申込時満20歳以上65歳以下 | 年2.625%(ページ表示) | 一部・全額とも都度5,500円 |
| 秋田銀行 リフォームローン(無担保型) | 10年以内 | 借入時満20歳以上65歳以下 | 窓口で案内 | 一部・全額とも11,000円(残高50万円未満は不要) |
出典:りそな銀行は商品概要説明書(2026年6月9日現在)と商品ページの金利表示、千葉銀行は商品概要と金利プラン、三井住友銀行は商品ページと商品説明書(2026年9月1日現在)、秋田銀行は商品説明書(2025年12月2日現在)。金利は変動し、審査や優遇条件で個別に決まります。
期間の上限は、銀行や商品によって10年と20年で2倍の差があります。三井住友銀行の商品説明書は、借入れ後は繰上返済を除いて期間や返済方法の条件変更ができないとしています。あとから期間を延ばせない商品もあるため、最初の設定が大切です。
年齢の条件は、期間を考えるうえで見落としやすい点です。千葉銀行は最終約定返済時に満70歳未満であることを条件にしています。たとえば60歳で借りるなら、20年の上限があっても、実際に選べるのは10年未満です。りそな銀行は最終返済時80歳未満なので、64歳で借りれば15年の上限いっぱいまで組める計算になります。三井住友銀行と秋田銀行の資料には、完済時の年齢の上限は書かれていませんでした。
年金生活に入ってからも返済が続く期間を選ぶ場合は、年金収入で毎月の返済を続けられるかを確かめておく必要があります。定年前に完済するか、退職金で残りを一括返済する計画にするかで、選ぶ期間は変わります。
ここからは仮定の試算です。借入額300万円、元利均等返済、ボーナス返済なしとし、金利は年4.0%と、金利が1%高い年5.0%の2通りで計算します。どちらも計算のための仮の数字で、特定の商品の金利ではありません。
表2 300万円を借りた場合の返済期間別の試算(仮定)
| 返済期間 | 年4.0%の毎月の返済額 | 年4.0%の利息合計 | 年5.0%の毎月の返済額 | 年5.0%の利息合計 |
|---|---|---|---|---|
| 5年(60回) | 55,250円 | 315,000円 | 56,614円 | 396,840円 |
| 7年(84回) | 41,006円 | 444,504円 | 42,402円 | 561,768円 |
| 10年(120回) | 30,374円 | 644,880円 | 31,820円 | 818,400円 |
| 15年(180回) | 22,191円 | 994,380円 | 23,724円 | 1,270,320円 |
計算式:毎月の返済額=借入額×月利÷(1−(1+月利)のマイナス返済回数乗)、月利=年利÷12。毎月の返済額は円未満を四捨五入し、利息合計は「毎月の返済額×回数−借入額」の概算です。同じ式で、りそな銀行が商品ページで示している500万円・180回・年4.375%の返済例(毎月37,931円)を計算すると、同じ額になります。
年4.0%の場合、10年から15年に延ばすと毎月の返済は約8,200円軽くなります。その代わり、利息は約35万円増えます。7年なら毎月約4.1万円、利息は約44万円です。毎月の返済を1万円減らすために、利息を何十万円払うことになるかを、この表で確かめてください。
期間が長いほど、金利上昇の影響も大きくなります。15年の場合、金利が1%高いだけで利息は約28万円増えます。5年なら差は約8万円です。変動金利で長く借りるほど、金利が上がったときの負担が大きくなる点に注意してください。
変動金利の見直しの仕組みも、商品ごとに違います。りそな銀行は、4月1日と10月1日のローン基準金利をもとに7月と1月に金利を見直し、返済額も年2回見直す方式です。千葉銀行は、4月1日と10月1日の基準利率をもとに、6月と12月の約定返済日の翌日から適用利率が変わります。
秋田銀行の商品説明書には、別の方式が書かれています。金利が見直されても5年間は返済額を変えず、5年ごとの見直しでも新しい返済額は旧返済額の1.25倍を超えないというものです。この方式では、金利が上がると返済額のうち利息の割合が増え、期間満了時に残高が残ることがあります。その場合は原則として期日に一括返済となるため、長い期間を選ぶときほど、この仕組みを理解しておく必要があります。
住宅は一度リフォームしても、数年から十数年で別の部位の修繕が必要になります。今回のローンを返している間に次の工事が来ると、2本目の借入れが重なります。
国土交通省の「民間賃貸住宅の計画修繕ガイドブック」は、一般的な修繕の目安として、屋根の塗装・補修が11〜15年目、外壁の塗装が11〜18年目、給湯器・エアコンの交換が11〜15年目としています。このガイドブックは賃貸の共同住宅向けの資料で、戸建ての持ち家にそのまま当てはまるわけではありません。それでも、外装や設備の多くが10〜15年程度で手入れの時期を迎えることはわかります。国土交通省は2021年にマンションの長期修繕計画作成ガイドラインを見直し、外壁の塗装塗替えの周期を「12年」から「12〜15年」と幅のある表記にしています。
この周期を当てはめると、外壁塗装の費用を15年で借りた場合、返し終わる前に次の外壁塗装の時期が来る可能性があります。仮定の試算では、300万円を年4.0%・15年で借りると、12年後でも約75万円の残高が残ります。10年で組めば、11年目以降の修繕は新たな借入れなしで考えられます。返済期間を同じ部位の次の修繕より短くしておくのが一つの目安です。
キッチンや浴室の交換のように、次の工事までの間隔が長い工事なら、もう少し長い期間を選んでも重なりにくくなります。複数の工事をまとめる場合は、最も早く次の修繕が来る部位に合わせて考えると安全です。
判断の手順をまとめます。まず、家計から無理なく出せる毎月の返済額を決めます。ボーナスや貯蓄の取り崩しを前提にしない額にしてください。次に、表2のような試算で、その返済額に収まる最短の期間を探します。続いて、完済時の年齢の上限と、定年や年金生活に入る時期を確認し、期間がそれを超えないかを見ます。最後に、次の修繕の時期と重ならないかを確認します。
迷ったときは、短めの期間で組み、余裕がある月に繰上返済をする方法と、長めに組んで繰上返済で短縮する方法を比べます。後者は毎月の返済に余裕が出ますが、繰上返済の手数料がかかる商品では、その費用も含めて考えます。千葉銀行のようにネットでの一部繰上返済が無料の商品なら、長めに組んで早めに返す方法も取りやすくなります。
工事代金を住宅ローンの借り換えでまとめる方法との比較は「リフォーム費用は住宅ローンの借り換えでまとめる?」で、リフォーム会社の提携ローンとの比較は「リフォーム会社の提携ローンと銀行のリフォームローンはどう比べる?」で整理しています。
同じ借入額・同じ期間で複数の金融機関の条件を比べたいときは、CrowdLoanで保証会社の事前審査を受け、届いた提案を見比べる方法があります。公式ヘルプでは、不動産関連ローン(リフォーム資金など)の借入期間を最短6か月から最長20年とし、上限は金融機関によって変わると案内しています。融資の可否と条件は保証会社と金融機関が審査し、CrowdLoan自体は融資の審査をしません。提案が届くとは限らず、提案の金利や借入可能額は金融機関の本審査で変わることがあります。担保を設定する通常の住宅ローンやフラット35でリフォーム費用をまとめたい人は対象外です。住宅ローンを借りている銀行でリフォームローンの金利優遇を受けられる人は、その銀行に直接相談するほうが条件がよい場合があります。工事の契約や支払いが1か月以上先の人は、公式ヘルプが入金希望日の1か月以内の申込みを案内しているため、時期を待ってから申し込んでください。
商品によっては延ばせません。三井住友銀行のフリーローン[リフォーム]の商品説明書は、借入れ後は繰上返済を除いて期間や返済方法の条件変更ができないとしています。返済が苦しくなった場合の相談の可否は、借入先に確認してください。
繰上返済の手数料と、実際に繰上返済できる見込みによります。千葉銀行のようにネットでの一部繰上返済が無料なら費用はかかりません。三井住友銀行のように都度5,500円かかる商品では、回数が増えるほど費用がかさみます。
申込時の年齢の上限は銀行ごとに違い、確認した範囲では65歳前後が多くなっています。完済時の年齢の上限もあるため、千葉銀行のように最終返済時70歳未満なら、60歳で借りると期間は10年未満になります。
今回確認したりそな銀行、千葉銀行、三井住友銀行、秋田銀行の無担保リフォームローンは変動金利でした。固定金利を選べる商品があるかは、金融機関ごとに確認してください。
調査日:2026年10月18日。金利・期間・年齢の条件は変わることがあります。試算は仮定の条件で計算した目安です。
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