教習所や自動車学校で普通自動車の運転免許を取得するには、
20~30万円程度の費用がかかります。入校時に一括で払うのが一般的ですが、全額を用意できないときはローンを利用するのもひとつの方法です。
今回は、教習所費用に使えるローンの種類やそれぞれの特徴を紹介するほか、教習所の費用の目安、ローンで支払うメリット・デメリットを解説。ローン返済額のシミュレーションや教習所費用を抑えるポイントも必見です。
この記事を監修する専門家
有限会社ライフドアーズ ファイナンシャルプランナー
谷間 志帆(タニマ シホ)
AFP(日本FP協会) 2級FP技能士(国家資格) 証券外務員資格1種(株式、債券、投資信託販売資格) DCマイスター(DCマイスター協会) 住宅ローンアドバイザー 相続知財鑑定士(相続知財鑑定士協会)
北海道出身。前職は国内生命保険会社勤務。
札幌を中心に各地で生命保険の基礎知識やマネープランの基礎知識をベースとしたマネーセミナーの講師を務める他、資産運用・保険相談などのコンサルティングを行なっている。
『理想のライフプランを実現するために、知っておくべきお金の知識をわかりやすくお伝えします。お気軽にご相談ください!』
教習所(自動車学校)の費用はどのくらいかかる?
普通自動車の運転免許教習には、
通学教習と合宿教習があります。取得にかかる期間や費用も異なるため、それぞれ簡単に解説していきます。
・通学教習での費用の目安
運転免許取得で一般的なのが、通学での教習です。
自分の都合に合わせて通うことができるため、授業やアルバイトが忙しい学生や、社会人でも免許の取得が可能です。費用の目安は25~30万円程度です。
・合宿教習での費用の目安
合宿教習は、教習所指定の施設に泊まり込みでおこなわれます。あらかじめ決められたスケジュールで効率良く教習を受けられるため、最短2週間程度で卒業検定まで進めることが可能です。
費用の相場は食費や宿泊費込みで20~25万円程度と、通学教習より価格を抑えられる場合が多いです。
・教習以外に費用はかかる?
仮免許試験や卒業検定などの費用が料金に含まれているかは、教習所によって異なります。複数の教習所の金額を比較するときは、これらの費用が含まれているか確認しておきましょう。
また、仮免許試験や卒業検定に落ちると補習を受ける必要があるため、追加の料金がかかります。さらに、教習所によっては夜間教習やキャンセルに対して費用が発生する場合があります。これらの費用についても合わせてチェックしておきましょう。
教習所(自動車学校)の料金の支払方法
教習所の料金は、入校時に現金で一括払いするのが一般的です。分割で支払える教習所もありますが、卒業までに全額支払う必要があります。このため、短期間での免許取得を目指している場合は、分割払いのメリットは少ないです。
また、クレジットカードに対応している教習所もあります。クレジットカードが使えれば、ポイントを貯められるほか分割払いにすることもできます。
教習所(自動車学校)費用に使えるローンの種類
普通自動車の運転免許は18歳から取得できます。また、社会に出てからだと時間が取りにくいことから、高校生や大学生のうちに教習所に通う人が多いです。このため、
教習所費用に利用できるローンは学生でも本人名義での申し込みが可能で、種類によっては高校生でも利用できます。ただし、基本的に未成年が契約する場合、親権者を保証人にする、または親権者の同意が必要です。
教習所費用に利用できるローンは、
民間金融機関が取り扱う「銀行系ローン」、教習所が提携する信販会社が取り扱う「信販系ローン」、大学生協で取り扱う「大学生協ローン」の3種類があります。それぞれどんな人が利用できるか表にしてみました。
|
銀行系ローン |
信販系ローン |
大学生協ローン |
高校生(18歳以上) |
△ |
〇 |
× |
大学生 |
△ |
〇 |
〇 |
パート・アルバイト |
△ |
〇 |
× |
社会人 |
〇 |
〇 |
× |
それでは、3種類のローンについて特徴を見ていきましょう。
・銀行系ローン
教習所費用に使える銀行系ローンには、利用目的を限定しない「フリーローン」があります。また、車関連に使途を限定した「マイカーローン」を、免許取得に利用できる銀行も多いです。
金利はフリーローンで5~10%程度、マイカーローンなら2~5%程度と低めなので、金利負担を抑えたい方におすすめです。
成人年齢が引き下げられたことで、銀行によっては18歳以上の申し込みが可能になりました。ただし、安定した収入が必要なため、アルバイトなどの収入があったとしても学生が利用するのはハードルが高いです。ただし、就職先が内定していれば利用できる銀行もあるため、通勤などで免許が必要な場合は借り入れ可能な銀行系ローンを探してみてはいかがでしょうか。
・信販系ローン・信販系ローン
信販系ローンは教習所と提携している信販会社が取り扱っているため、教習所で申し込めて契約手続きの手間が少ないのが特徴です。ただし、金利は13%前後と高めです。
高校3年生でも卒業見込みであれば、親権者の同意を得て本人名義で申し込むことができます。また、
学生は最長6ヵ月後から返済を開始できる「スキップ払い」を選べるローンが多く、免許を取ってからアルバイトを始めたい方や就職後に給与で返済したいという方に向いています。
・大学生協ローン
大学生協ローンは大学生協と提携したSMBCファイナンスサービス株式会社の提供するローンで、通っている大学の大学生協で申し込めます。
実質年利9%と信販会社のローンより金利は低めで、最大36回(20万円の場合)の分割が可能です。
申し込みには保護者の承認が必要ですが、審査は比較的通りやすいです。ただし、提携する教習所や指定の免許合宿にしか使えないなど制約があるため、詳しくは大学生協で確認しましょう。
教習所(自動車学校)費用をローンで支払うメリット・デメリット
運転免許は必要だけど、ローンを組むのは不安という方も多いのではないでしょうか。そこで、メリットとデメリットをそれぞれ解説します。ローンを利用する予定の方もチェックしておきましょう。
・ローンで支払うメリット
ローンで支払う最大のメリットは、お金がないときでも運転免許が取得できるという点です。このため、時間のある長期の休みに合宿で免許を取ってからアルバイトで返済したり、卒業前に免許を取って就職後に返済するなど、タイミングを逃さずに免許の取得が可能です。
また、学生でも本人名義で借りられるローンもあるため、自分のお金で免許を取りたい方にとってもメリットです。ただし、基本的に未成年が契約する場合、親権者を保証人にする、または親権者の同意が必要です。ローンの場合は、返済期間や回数を調節できるので、毎月の返済額を考慮したうえで計画的に利用できます。
・ローンで支払うデメリット
ローンには金利が発生するため、
一括払いに比べて返済総額は多くなります。このため、急いで免許を取る必要がないのであれば、お金を貯めてから教習所に通う方が費用を抑えられます。また、利用には審査があるため、誰でも必ず利用できるというわけではありません。
さらに、ローンの返済が滞ると信用情報に悪影響を及ぼします。具体的にはその後しばらくの間クレジットカードが作れなかったりほかのローンの借り入れができなくなったりするため、安定的に返済できるか確認したうえでローンを利用しましょう。
教習所(自動車学校)費用のローン返済シミュレーション
それでは、同じ金額を同じ期間借りたとき、銀行系ローン、信販系ローン、大学生協ローンで返済額にどのような差が出るのでしょうか。それぞれのローンの一般的な金利をもとに試算した結果を見てみましょう。
なお、シミュレーションは次の条件でおこないました。
- 借入額:25万円
- 返済期間:2年
- ボーナスでの返済:なし
- 返済方式:元利均等方式
|
毎月の返済額 |
返済総額 |
一括払いとの差 |
銀行系ローン(3%) |
10,745円 |
257,880円 |
7,880円 |
信販系ローン(13%) |
11,885円 |
285,240円 |
35,240円 |
大学生協ローン(9%) |
11,421円 |
274,104円 |
24,104円 |
※スルガ銀行目的別ローンシミュレーション使用して試算
銀行系ローン(3%)と信販系ローン(13%)では、返済総額に3万円近くもの差が出ることがわかりました。このように、金利の違いは返済総額に大きな影響を与えます。ローンを選ぶ際は金利をチェックしたうえで、銀行のホームページなどにあるローンシミュレーターを利用して返済額を試算してみましょう。
教習所(自動車学校)費用を抑えるポイント
教習所費用は、学生はもちろん社会人にとっても大きな金額です。また、免許取得後に車の購入費用が必要となる人も多いため、教習所費用はなるべく抑えたいもの。そこで、免許取得費用を抑えるためのポイントをご紹介します。
・頭金を用意する
運転免許取得のためのローンは、基本的に頭金が無くても利用できます。
しかしある程度の頭金を用意しておくことで、その分の金利負担を軽くできます
・繁忙期を避ける
教習所の繁忙期は、高校生が卒業を控えた2月・3月や大学生が夏休みとなる8月・9月です。急いで免許を取得する必要がないのであれば、この時期を避けて教習所に通うのがおすすめです。費用が抑えられるうえに、教習の予約を入れやすいというメリットもあります。
・学生向け割引プランを利用する
教習所によっては、20歳未満や学生向けの割引プランを実施している場合があります。一般料金に比べると1万円程度安くなる場合が多いので、学生さんは学生向けプランのある教習所を探してみてはいかがでしょうか。
・検定や試験に一発で合格する
検定や試験に落ちてしまうと、その分追加の費用が必要です。教習の中で自分の苦手な項目を把握し、しっかり対策をおこなってから検定や試験に臨みましょう。
金利で選ぶなら銀行のマイカーローンがおすすめ
教習所費用に利用できるローンの中で、最も金利が低いのが銀行のマイカーローンです。ただし他のローンに比べると融資条件や審査が厳しいため、誰でも借りられるわけではありません。また、銀行によって金利は異なるため、複数の金融機関を比較して最も好条件で借りられるローンを探しましょう。
マイカーローンを比較するなら「クラウドローン」の利用が便利です。希望する条件を登録すれば融資可能な銀行から直接プランの提案を受けられるので、複数の銀行に資料請求する必要はありません。
また、一般的な比較サイトと異なり、希望の条件で借入可能なローンだけを比較できるため、低金利のローンを効率よく選べます。
興味のある方は、まずクラウドローンのホームページをご覧ください。
教習所(自動車学校)費用をローンで払うなら低金利のローンを選ぼう
教習所費用は高額です。合宿教習を利用したり繁忙期を避けるなど、費用を抑えられる方法も検討してみましょう。ローンを利用する場合は、なるべく低金利のローンを利用するのがおすすめです。また、途中で返済が困難にならないよう無理のない返済計画を立てて利用することも大切です。
「どの銀行が融資をしてくれるか分からない」をクラウドローンが解決
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普通自動車免許の取得は、多くの学生や社会人にとって、20~30万円という教習所費用は決して安くはありません。この記事では、教習所の費用や、それを支払うためのローンの種類と特徴について詳しく解説しています。特に、全額を一括で用意できない場合のローン利用のメリット・デメリット、ローン返済額のシミュレーションに加え、費用を抑える方法まで提供されており、これから運転免許を取得しようと考えている方にとって非常に役立つ内容となっています。