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耐震工事の費用相場はどれくらい?耐震診断の費用や補助金、耐震工事を考える目安も解説

一言コメント村田大輔 - 貸金業取扱主任者/クラウドローン株式会社代表

耐震工事の必要性とその費用に関して深掘り下げたこの記事では、工事費の相場や築年数による費用の追加、そして国の補助金や暫定的な情報が徹底的に説明されています。費用が高額になる可能性がある場合、適切な資金計画が重要です。記事では、補助金の活用方法に加えて、リフォームローンの利用を推奨しております、金融機関のローンプランや入金、申請の条件などの詳細も提供しています。これにより、読者は耐震工事に向けた資金調達の選択肢を具体的に検討し、策定することが可能になります。

地震大国の日本では、いつ大きな地震が発生するか分かりません。近年発生している地震被害の状況をみて、耐震工事を検討する方が増えています。いざという時に命や財産を守るためにも、住宅の耐震化は非常に大切なことです。では、住宅の耐震工事はどのような工事なのでしょうか。この記事では耐震工事の種類からかかるお金、補助金制度や国の税制優遇などの制度についても詳しく解説していきます。

耐震工事の費用相場は150万円程度

耐震リフォームの費用は、工事内容によって25~200万円程度の幅があり、一般的には120~150万円です。建物の築年数が増えれば費用も増加する傾向があり、築20年程度で約100万円、築40年で約200万円が目安とされています。2階建て住宅は一般的に平屋よりも高額で、平屋の場合は100~150万円、2階建ての場合は100~200万円程度です。
工事の内容によっては300万円を超えることもありますので、まずはリフォーム業者に相談して詳しく確認しましょう。

【工事方法別】耐震工事費用の相場

部分的に行える耐震工事の工法として、主に次の3種類があります。

  • 筋交いを設置
  • 耐震パネルを設置
  • 屋根を軽量化

ただし、築年数が経っている物件では、基礎の補強やシロアリ対策が必要な場合が多いため、総費用が高額になる可能性があります。それぞれの工事について、以下で詳しくみていきましょう。

筋交いによる耐震工事費用は1ヵ所5~20万円程度

筋交いとは、柱と柱の間に斜めに取り付ける部材のことで、横からの力に抵抗して倒壊を防ぎます。筋交いを入れることで、柱と柱の間の四角形を保つことができるため、地震時の横揺れに強くなります。固定力のある専用の筋交い金物を使って固定します。筋交いを取り付ける工事は、1ヵ所当たり5~20万円ほどかかり、家の規模や状態によって設置する数が異なります。

耐震パネルによる耐震工事費用は25~65万円程度

耐震パネルは、地震の力を分散させ耐震性を高める目的で壁に取り付けるパネルのことです。力が一点に集中する軸組工法と比べて、耐震パネルを設置すれば振動を軽減させることができます。工事では、既存の壁に耐震パネルを取り付けたり、新たに壁を増やす手法もあります。家の大きさによって異なりますが、一般的な工事費用は25万~65万円程度です。

屋根の軽量化による耐震工事費用は80~150万円程度

地震のとき、建物の頭部分が重いと地震の影響を大きく受けてしまうため、屋根を軽量化して住宅にかかる負担を軽減する耐震工事もあります。一般的な手法は、和瓦のような重量のある屋根材から軽量瓦や金属屋根への交換です。屋根の形状や勾配、交換する屋根材の種類やグレードによって費用は異なり、80万〜150万円ほどが目安です。

耐震工事を考える目安とは?

すべての住宅で耐震工事が必要になる訳ではありません。耐震工事が必要かどうかは、有資格者による「耐震診断」を受ければ正確に判断できますが、次のような条件に照らし合わせることで、工事が必要かどうかをある程度知ることができます。

耐震工事の目安①旧耐震基準で建築

耐震工事を考える目安の一つが「耐震基準」です。耐震基準とは、建築物がどれだけ地震に耐えられる構造かを判断する基準のこと。大地震のたびに改正を重ねており、現行の耐震基準は1981年(昭和56年)6月1日より導入されている新耐震基準です。新基準では震度6強~震度7程度の揺れでも倒壊しない新しい構造基準が設定されました。

一方、旧耐震基準とは1950年から施工され、1981年5月31日までに建築確認を行った建物に適用された耐震基準です。

建物がどの基準によって建てられたかを知るには、その建物の建築確認申請を確認します。具体的には、「建築確認申請」が役所で受理されて「建築確認通知書」が発行された日付が、1981年6月1日以降であれば、新基準に該当します。建物が旧基準に該当する場合は、耐震工事を検討しましょう。古民家をリフォームする際は特に注意すべきポイントです。

耐震工事の目安②2000年5月以前に建築

耐震基準には、旧耐震基準・新耐震基準のほかに「2000年基準」もあります。1995年の阪神・淡路大震災を機に木造建築物の耐震性能がさらに強化され、2000年6月に建築基準法の耐震基準が改正されました。2000年6月1日以降に建築確認を受けた建物は、この「2000年基準」が適応されており、新耐震基準に加えて、地盤に応じた基礎の設計や接合部金物の設置、バランスの良い耐震壁の配置への考慮が義務化されています。
新基準に適合する木造住宅でも、「2000年基準」に適合していない場合には、耐震工事を検討しましょう。

耐震工事の目安③耐震性に不安がある

どの耐震基準に該当するかわからない場合や、現行の耐震基準に適合していても、壁が少なくて家の耐震性に不安がある場合、地震直後でダメージを受けた場合は耐震工事を検討しましょう。リフォームのタイミングで同時に耐震工事を実施するのもおすすめです。耐震性を強化しておけば安心して過ごせるだけでなく、将来的に建物を売却する際の売却価格の下落防止にもつながります。

耐震診断費用の相場は10~50万円

耐震工事を行う前には、耐震診断を受ける必要があります。これは、既存建築物の耐震性能の確認作業のことで、耐震診断資格者によって実施されます。耐震診断では、建物が現行の新耐震基準と比較して耐震性能をどの程度保持しているかを評価して、耐震工事が必要かどうかを判断します。

診断には予備調査や現地調査が含まれ、結果が出るまでに1~3ヵ月かかります。費用は建物の広さや条件によって異なりますが、木造一戸建ての場合は10~50万円程度かかります。自治体によっては耐震診断への補助金もあるので確認しておきましょう。

耐震工事費用に使える補助金や助成制度

耐震工事に必要な金額は分かりましたが、家の耐震状況によっては費用が増える場合もあるので、不安を感じる人もいるのではないでしょうか。ここからは、耐震工事に関する補助金や税制の優遇制度について解説していきます。

耐震工事費用は自治体の補助金が対象

多くの自治体では、地震による住宅の倒壊から住民を守るために、耐震工事を促進するための補助金制度があります。耐震診断や耐震工事費用が対象で、基本的に事前の申請が必要であり、工事契約前に耐震診断を受けてから、補助金の支給条件を満たした建物に支給されます。自治体によって細かい条件や支給限度額に違いがあるので、詳細は居住の自治体の窓口やホームページで確認しましょう。

耐震工事で税金の優遇も受けられる

<固定資産税が1/2に減額>

耐震工事を行った場合、固定資産税が減額される措置があります。この制度を利用するには、以下の条件を満たす必要があります。

  • 1982年(昭和57年)1月1日以前から所在する住宅
  • 工事費用が50万円を超えている
  • 耐震リフォーム後の住宅が新耐震基準に適合している

特例を受けるには、耐震基準への適合を示す証明書を取得し、申告が必要です。この特例を利用すると、耐震補強された中古住宅の床面積120㎡相当分までの固定資産税が、耐震改修を行ってから1年間は2分の1に減額されます。適用期限が定められているので申請する時に詳細を確認しましょう。

<所得税が最大25万円減額>

耐震工事を行った場合、所得税から一定額を控除できる減税特別措置もあります。この制度を利用するには、以下の条件を満たす必要があります。

  • 1981年(昭和56年)5月31日以前に建築された自己の居住用家屋
  • 耐震リフォーム後の住宅が新耐震基準に適合している

耐震工事を行うと工事費用250万円を限度にその10%(上限25万円)が所得税額から控除される措置です。さらに2022年度の税制改正で、「対象工事限度額を超過する部分」、「その他のリフォーム工事」も、標準的な費用相当額の同額までの5%を所得税額から控除されるようになりました。これらの適用を受けるには確定申告を行う必要があります

借り入れによる耐震工事は住宅ローン減税の対象

返済期間が10年以上の住宅ローンを利用して耐震工事を含む改修をおこなった場合は、住宅ローン減税の対象になります。

借入金額2,000万円(省エネ基準適合住宅などの条件を満たした場合は3,000万円)を上限に10年間、年末の住宅ローン残高の0.7%が控除されます。ただし、耐震工事にあたり補助金などを受けている場合は、対象となる工事費用から補助金などを除いた金額が100万円を超える場合のみ利用できます。

耐震工事費用はどこで借りるのがおすすめ?

耐震工事の費用に補助金が適用される場合でも、基本的には工事完了後に給付されます。そのため、工事費用の全額をいったん支払う必要があります。耐震工事に加えてほかのリフォーム工事を実施する予定なら、費用はさらに高額になるでしょう。今すぐまとまったお金が用意できない場合は、融資を受けたりローンを組むなどの方法があります。

住宅金融支援機構による融資制度

住宅金融支援機構では、耐震補強工事に必要な費用を融資する制度があります。融資限度額は1,500万円で、2024年4月時点での金利は団体信用生命保険に加入して返済期間11年以上の場合は固定で年1.36%です。そのほか、高齢者向けの特例もあります。利用条件や対象となる工事も定められているので、利用を考えている場合はよく確認しましょう。

銀行のリフォームローン

銀行でリフォームローンを組む場合の金利相場は1.3~4%程度です。金利のタイプは銀行により、固定型もしくは変動型、またはどちらかを選択できます。銀行によっては耐震工事専用のリフォームローンを用意している場合もあります。

最大借入期間は15〜20年、最大借入額は1,000万円が一般的ですが、最大3,000万円まで融資が可能な銀行もあります。それぞれのローンの特徴を理解して、自分に合ったローンを選びましょう。

耐震工事費用のローンはクラウドローンで探せる

耐震工事の費用で金利の低いリフォームローンを効率的に探したい方には、クラウドローンの利用がおすすめです。
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耐震工事は複数のリフォーム業者の費用を比較しよう

耐震工事を検討するときは、複数の事業者から見積もりをとって比較することが大切です。自治体の補助金を利用するとき、補助金支給の条件を地元の施工会社による工事に制限している場合もあるので、耐震診断の段階で補助金についても確認が必要です。また、工事代金の安さだけに注目せず、必要な工事をしっかりと見極めて、安心して過ごせる家にしましょう。


POINT

「どの銀行が融資をしてくれるか分からない」をクラウドローンが解決

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