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教育ローンを借りるならどこがいい?おすすめの選び方やチェックポイントを徹底解説!

一言コメント村田大輔 - 貸金業取扱主任者/クラウドローン株式会社代表

教育ローンは、子どもの進学をサポートするための重要な資金調達手段です。この記事では、日本政策金融公庫の提供する国の教育ローンと民間金融機関の教育ローンの違いを金利、融資限度額、受け取り方法など多角的に比較解説しています。さらに、教育ローンと奨学金の違いについても詳しく説明しており、教育資金の不足を感じている家庭にとって必読の内容です。進学を希望する子どもを持つ親御さんは、適切な教育ローン選びの参考にしてみて下さい

教育ローンは、国(日本政策金融公庫)と銀行や信用金庫などの民間金融機関でそれぞれ取り扱っており、どこがいいか迷う方も多いのではないでしょうか。金利だけでなく融資限度額や借り入れ方も金融機関ごとに異なるため、より希望に合った教育ローンを選ぶことが大切です。

今回は、国と民間金融機関の違いを比較するとともに、それぞれのメリットとデメリットを解説。教育ローン選びのポイントや教育ローン探しに役立つサービスも紹介します。

国と民間金融機関の教育ローンの違い

教育ローンには、日本政策金融公庫の教育一般貸付(国の教育ローン)と、銀行や信用金庫などの民間金融機関が取り扱う教育ローンがあります。まずは、それぞれの違いを次の表で確認しましょう。

国の教育ローン 民間金融機関の教育ローン
融資限度額 子ども1人あたり350万円(一定の要件※1に該当する場合、上限450万円まで) 金融機関ごとに異なる
金利(令和4年4月1日現在) 固定金利1.65%(一定の要件※2を満たす人は年1.25%) 変動または固定金利(国の教育ローンより高め)
返済期間 15年(一定の要件※2を満たす人は18年以内) 金融機関ごとに異なる
受け取り方法 1年間に必要な額を一括で借り入れ 一括または必要な都度借り入れる
融資実行までの期間 20日程度(10月~3月はさらに日数がかかる) 数日~10日程度
※1: 自宅外通学、 修業年限5年以上の大学(昼間部)、 大学院、 海外留学(修業年限3ヵ月以上の外国教育施設に留学する場合)のいずれかの資金として利用される方                                                 ※2:交通遺児家庭、母子家庭、父子家庭、世帯年収200万円(所得132万円)以内の方または子ども3人以上(注)の世帯かつ世帯年収500万円(所得356万円)以内の方

ここからは、国と民間金融機関の教育ローンについて、それぞれのメリット・デメリットを見ていきます。

国の教育ローンのメリット・デメリット

国の教育ローンの最大のメリットは金利の安さです。また、固定金利のため借入時の金利が完済まで変らず計画的に返済できるのも魅力です。ひとり親家庭や所得が少ない家庭などは金利や保証料の優遇が受けられるうえ、民間金融機関に比べると低所得の方でも融資を受けやすいのもメリットといえます。

一方デメリットは融資実行までにかかる期間が長い点です。申し込みから審査結果が出るまでに10日前後、入金にはさらに10日前後かかり、申し込みが殺到する10月から3月はより多くの日数を要します。また、原則連帯保証人が必要で、連帯保証人がいない場合は公益財団法人の教育資金融資保証基金の保証を利用します。保証を受けるためには保証料が必要なので、連帯保証人がいない方には大きなデメリットとなります。

民間金融機関の教育ローンのメリット・デメリット

民間金融機関が扱う教育ローンのメリットは、国の教育ローンではカバーできない教育資金に対応できる点です。国の教育ローンの利用には所得の上限がありますが、民間金融機関は所得の多い方でも借りられます融資限度額も民間金融機関の方が高い傾向にあり、医学部進学などの高額な教育資金にも対応可能です。また、高校・大学の学費だけでなく、私立幼稚園、小中学校の入学金や、塾、予備校費用など幅広い用途に利用できます。

一方デメリットは金利です。国の教育ローンに比べて金利は高めで、多くの場合変動金利です。また、金融機関ごとに最低年収が設定されていることが多いため、所得の低い方の利用は難しいといえます。

どこがいい?教育ローンの選び方

教育ローンは各家庭の状況に合わせて最適なプランを選ぶ必要があるため、金利だけでなく次の項目についてもしっかり比較検討しましょう。

金利のタイプで選ぶ

金利タイプには固定金利と変動金利があります。どちらが良いかは返済期間や市場の金利動向により変わりますので、状況に合わせて選びましょう。

<安心で選ぶなら固定金利>

固定金利は国と一部の民間金融機関の教育ローンで採用されています。市場金利が上がっても支払う額は変わらず安定した返済が可能なため、返済期間が長い場合に向いています。

<金利の低さで選ぶなら変動金利>

国の教育ローンは別ですが、変動金利は固定金利に比べて金利が安い傾向にあります。このため、低金利が続く場合は固定金利より返済総額を抑えられます。返済期間が短い場合は金利変動の影響が少ないため、変動金利の方が向いているといえるでしょう。

お金の借り方で選ぶ

国の教育ローンは1年分の必要額を一括で借り入れることしかできませんが、民間金融機関ではカードローンタイプを選べる場合があります。

一括借入の証書貸付型とカードローンタイプの当座貸付型の特徴をそれぞれ見ていきましょう。

<一括借入の証書貸付型>

在学中に必要な金額がある程度決まっている場合や、入学金のみ借り入れたい場合などは一括借入の証書貸付型がおすすめです。借入金額と返済期限が借り入れ時点で決定するため計画的な返済が可能です。

ただし、実際に使わなくても利息が発生するため借りすぎには注意が必要です。また、追加で借り入れたい場合は再度申し込みが必要です。

<必要なときに必要なだけ借り入れるカードローンタイプ>

在学中にどの程度の費用がかかるかわからない場合や、一括での借入が不安な方には、必要なときにその都度借り入れるカードローンタイプ(当座貸越型)がおすすめです。契約時に入限度額の枠を作り、枠内であればATMで自由に借り入れできるため、思わぬ費用にも対応可能です。また、利息は実際に使った分にだけに発生するため、借りすぎによる余計な金利負担も防げます。

金利は証書貸付型より若干高い傾向にあるので、自分がどちらに向いているかしっかり考えて選びましょう。

万が一に備えるなら「団信」つきがおすすめ

民間金融機関の教育ローンには、団体信用生命保険(団信)つきのプランもあります。団信つきなら契約者が亡くなったり所定の病気になったときに保険金で完済できるため、もしものときに配偶者や子どもにローンを残す心配がありません。

在学中の返済が困難なら「元金据置」できるかチェック

大学への支払いは入学時だけではありません。2年目以降も公立で年間50万円程度、私立で年間100万円程度授業料がかかります。このほかに通学定期代や教科書代がかかるほか、一人暮らしの場合はさらに家賃などが必要となるため、子どもの在学中の支払いは難しい方が多いのではないでしょうか。

元金据置可能な教育ローンを選べば、据置期間内は金利のみを支払い、子どもの卒業後に元本の返済を開始することが可能です。ただし、元金の返済を先送りにする分、返済総額は増えるため注意が必要です。

医学部志望なら融資限度額もチェック

医学部卒業までにかかる授業料は公立なら350万円程度ですが、私立では最低でも2,000万円程度かかります。国の教育ローンの融資限度額は医学部の場合450万円に増額されますが、私立の授業料をカバーするのは困難です。

民間金融機関の教育ローンの融資限度額は500~1,000万円程度が一般的ですが、なかには医学・歯学部向けに最大3,000万円程度まで融資可能なプランを用意している銀行もあります。

教育ローンQ&A

ここからは教育ローンについてのよくある疑問にお答えします。

教育ローンはいつ申し込む?

申し込み期間が限られている奨学金と異なり、教育ローンは1年中いつでも申し込みできます。また、進学先が決まっていなくても申し込め、不要になれば辞退することも可能です。

なお、入学金の支払い期間は合格発表後1~2週間程度です。このため合格が決まってからではなく、国の教育ローンは必要時期の2~3ヵ月前、銀行や信用金庫は2~3週間前には申し込むようにしましょう。

教育ローンは必ず借りられる?

民間金融機関はもちろん国の教育ローンにも審査があり、返済が困難と判断されると借りることはできません。このため、年収に対して借入額が大きすぎたり過去に滞納や自己破産などの金融事故がある場合などは借りられない可能性が高いです。

また、国の教育ローンでは世帯年収の上限額が次の表のとおり決められており、これを超えると借りることができません。

子どもの人数 世帯年収(所得)の上限額
1人 790万円(600万円)※
2人 890万円(690万円)※
3人 990万円(790万円)
4人 1,090万円(890万円)
5人 1,190万円(990万円)
※子どもの人数が2人以内で一定の要件に当てはまる場合は990万円(790万円)まで緩和可能

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教育ローンは状況に合わせて賢く選ぼう

教育ローンは金利の違いで返済総額に大きな差が生じるため、複数の金融機関を比較してできるだけ低金利のプランを選びましょう。

また、金利だけでなく、受け取り方や団信の有無、融資限度額など確認すべき多くのポイントがあります。どこがいいかは進学先や家庭の状況により変わるため、希望に合ったプランを賢く選ぶことが大切です。


POINT

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