前歯だけの部分矯正は、歯を動かす範囲を限定する治療です。ただし、見た目の気になる部分だけを動かせばよいとは限らず、上下のかみ合わせや歯周組織も含めた検査が必要です。費用を比較するときは、装置代だけでなく調整・保定までの総額を確認しましょう。
この記事の目的:前歯の部分矯正の費用や制度を整理する一般情報です。診断・治療の推奨に代わるものではありません。適応、効果、リスク、実際の料金は担当歯科医にご相談ください。情報確認日:2026年9月9日。
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部分矯正は限られた範囲の歯の移動を行います。前歯の軽い重なりや隙間などでも、必要なスペース、歯根の位置、骨の状態、奥歯を含むかみ合わせによって適応が変わります。写真や自己判断だけで部分矯正が可能とは決められません。
歯を削って隙間を作る処置や抜歯が必ず必要というわけではなく、逆に「部分矯正なら必ず歯を削らない」ともいえません。受け口や開咬でも全員が外科手術を受けるわけではありません。診断時に、部分矯正で改善できる点・できない点と、全体矯正との違いを確認してください。

岡山大学病院の公式案内では、成人が部分的なマルチブラケット装置で約1年間治療する例として、総額約30万円を掲載しています。これは同院の代表例であり、全国平均やすべての前歯矯正の価格ではありません。同じページでも治療内容による違いや料金改定が案内されています。出典:岡山大学病院「治療費について」。
| 費用の段階 | 見積書で確認するもの |
|---|---|
| 開始前 | 相談、画像検査、歯型、診断、必要に応じた虫歯・歯周病治療 |
| 歯を動かす期間 | 装置、来院ごとの調整、装置追加、計画変更、破損・紛失対応 |
| 歯を動かした後 | 保定装置、観察、再製作、後戻りが生じた場合の再治療 |
総額制でもすべての処置が含まれるとは限りません。別払いの項目と治療が延びた場合の費用を確認します。「月々○円」は治療総額ではなく分割返済の月額である場合があるため、支払回数・金利・総支払額まで見て判断しましょう。

| 方法 | 特徴と確認点 |
|---|---|
| 表側のワイヤー | 歯の表側に固定する。見え方や清掃方法、装置による刺激を確認 |
| 裏側のワイヤー | 歯の裏側に固定する。舌への違和感、発音、追加費用を確認 |
| マウスピース型装置 | 着脱式。指定された装着・交換方法と定期診察を守る必要がある |
マウスピースなら必ず短期間・低価格で済むわけではありません。日本矯正歯科学会は、診察・検査・診断と経過確認の重要性を示しています。装置だけを購入して自己流で歯を動かさないでください。参考:同学会「マウスピース型矯正装置による治療に関する見解」。

「セラミック矯正」という呼び方で案内される処置は、歯を削って被せ物で形や見た目を整える方法を指すことがあります。歯を移動する矯正とは仕組みが異なり、削った歯は元に戻りません。神経の処置、将来の再治療や被せ物の交換も含め、別の選択肢として説明を受けてください。

矯正中には痛みや装置の刺激、虫歯・歯周組織への影響、歯根吸収などのリスクがあり、歯を動かした後にも後戻りが生じる可能性があります。保定装置の使い方と観察期間は担当医の指示に従います。参考:日本矯正歯科学会「矯正歯科治療の診療ガイドライン」。
治療を急げば必ず費用が安くなるとは限りません。複数の見積もりを比べる際は治療範囲と目標をそろえ、転居による転院、途中解約、医院が継続できなくなった場合の記録提供や精算も確認しましょう。

矯正は一般に自由診療ですが、対象疾患に伴うかみ合わせの異常や、手術が必要な顎変形症などでは、所定の施設で保険対象となる場合があります。単に前歯が気になることだけで対象になるわけではありません。保険適用の条件を診断時に確認してください。
医療費控除は治療の必要性・目的等により判断され、美容目的の費用は対象外です。保険外であることだけで控除対象外とはなりません。個別の税務判断は国税庁の歯科治療費の案内や税務署で確認しましょう。

院内分割、カード、提携ローン、銀行ローンは、利用条件や利息・手数料が異なります。月額の低さだけでなく、総支払額と無理なく返せる期間を確認します。クラウドローンで比較する場合も、提案は最終的な融資の確約ではありません。費用のために適さない治療範囲を選ばず、まず検査と説明を受けましょう。
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