2026年09月08日
2年前の記事では、車を現金で買うことをおすすめしないとお伝えしました。マイナス金利政策が続いていた当時は、低い金利で借りられるのなら現金は手元に残しておくほうが賢い、という結論だったからです。
ところが2026年6月、日銀は金融政策決定会合で利上げを決定し、政策金利は1%になりました。1995年以来、31年ぶりの高水準です。金利が上昇している今、「あの結論は今も正しいのか」という質問が届くようになりました。
この記事では、最新の金利をもとに、現金一括とマイカーローンではどちらが有利か、そして損をしないためのローンの選び方まで、2026年版の答えを見ていきます。
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目次

日銀の政策金利は、2024年3月以降、どのように上昇してきたのでしょうか。これまでの推移を見てみましょう。
< 日銀政策金利の推移(2024~2026年)>
| 時期 | 政策金利 | 背景・ポイント |
|---|---|---|
| 2024年3月 | ▲0.1%→0~0.1% | 17年ぶりにマイナス金利解除 |
| 2024年7月 | 0.25% | サプライズ型利上げ |
| 2025年1月 | 0.50% | 約30年ぶりの高水準 |
| 2025年12月 | 0.75% | 2025年2回目の利上げ |
| 2026年6月16日 | ★1.00% | 1995年以来31年ぶりの高水準。野村證券などは「12月にも再利上げ」と予測 |
日銀は2024年3月にマイナス金利政策を解除し、以降、0.25%刻みで段階的に利上げを進めてきました。2026年6月には政策金利が1%に到達。野村證券や楽天証券からは、2026年10~12月に次の利上げが行われ、来年には1.25%、1.5%まで上昇する可能性も指摘されています。
31年ぶりの水準となった今、20~40代の多くは、社会人になってから「金利のある世界」をほとんど経験していません。ゼロ金利・低金利が当たり前だった感覚は、これから変わっていくでしょう。住宅ローンやマイカーローン、カードローンなども政策金利の影響を受けると考えられます。1%は欧米と比べればまだ低く、今後さらに上昇する可能性もあります。
金利のニュースを読むうえで、まず押さえておきたいのが、今回上がったのは日銀の「政策金利」だという点です。政策金利は、金融機関の資金調達や貸し出し金利などに影響を与える金利で、そのまま個人向けローンの金利になるわけではありません。
マイカーローンの場合も、政策金利の動向は金利に影響しますが、実際の金利は金融機関ごとに異なります。また、金融機関どうしの競争もあるため、政策金利が上昇した現在でも、低金利の商品は存在します。
では、政策金利が31年ぶりの高水準になった今、マイカーローンは避けたほうがいいのでしょうか。結論からいえば、ローン選びを間違えなければ、今でもマイカーローンを利用して車を購入するメリットは十分にあります。
銀行のマイカーローンには年1%台から利用できる商品があります。ディーラーローンや残価設定ローン(残クレ)と比べて金利が低いケースも多く、ローンを利用するなら、銀行のマイカーローンを選ぶことで返済総額を抑えられます。

車の購入方法を、マイカーローンと現金一括の2つに分けて比較してみましょう。
| 観点 | 銀行マイカーローン | 現金一括払い |
|---|---|---|
| 総支払コスト | 金利分が上乗せ(銀行なら最小化可能) | ★ 金利ゼロで最安 |
| 手元資金の確保 | ★ 手元資金を残せる | 貯蓄が一気に減る |
| 機会コスト | ★ 資金を投資に回せる | 車に資金が固定される |
| 車の購入タイミング | ★ 今すぐ買える | 貯まるまで待つ必要がある |
| 人気車・抽選対応 | ★ 今すぐ動ける | 間に合わないリスクあり |
| 値上がりリスク対応 | ★ 今の価格で買える | 貯めている間に値上がりの可能性 |
| 金利上昇局面での判断 | 銀行ローン(低金利)なら影響小 | 現金は金利と無関係で有利 |
総支払額だけで見ると、ローンには金利がかかるため、現金一括より支払総額は増えます。一方、ローンなら貯蓄を手元に残せるため、急な出費にも備えやすくなります。さらに、残した資金をNISAなどで運用し、ローン金利を上回る利益を得られれば、資金を有効活用できる可能性もあります。
購入タイミングにも違いがあります。ローンなら必要なときにすぐ購入できますが、現金一括にこだわると、資金が貯まるまで待つ必要があります。その間に車両価格が上がったり、人気車種が抽選販売になったりする可能性もあります。
このように、現金一括が常に最善とは限りません。購入後も十分な貯蓄が残るなら現金一括は合理的ですが、貯蓄をほとんど使い果たしてしまうなら、一部を頭金にして残りをローンにする方法もあります。大切なのは、購入後の家計や手元資金まで含めて判断することです。

ローンが有利といっても、それはローン選びを間違えないことが前提です。
特に注意したいのが、ディーラーローンや残価設定ローンです。これらも金利上昇の影響を受けるため、以前と同じ条件で借りられると思っていたら、金利が0.5%上がっていたということもあります。
残価設定ローンは、毎月の返済額が安く見える一方、据え置いた残価にも金利がかかります。そのため、金利が上がれば総支払額も増えます。「今すぐ車が欲しい」「手続きが楽だから」と、販売店で紹介されたローンをそのまま契約してしまうのは避けたいところです。
一方、銀行のマイカーローンは、複数の金融機関を比較して、より有利な条件を選べます。変動型でも、現時点では政策金利の上昇による影響は段階的かつ小幅にとどまっています。金利だけでなく、手数料や返済条件も含めて比較することが大切です。
金利が上昇している今、銀行のマイカーローンを選ぶなら、固定金利と変動金利のどちらがよいのでしょうか。それぞれの特徴を比較してみましょう。
| 比較項目 | 固定金利 | 変動金利 |
|---|---|---|
| 金利水準(2026年現在) | やや高め(年2~3%台) | ★ 低め(年1~2%台) |
| 金利上昇リスク | ★ なし(借入時に確定) | あり(市場動向で変動) |
| 月々の返済額 | ★ 変わらない(計画しやすい) | 上昇する可能性がある |
| 総返済額(低金利局面) | やや高くなりやすい | ★ 有利になりやすい |
| 総返済額(金利上昇局面) | ★ 有利になりやすい | 固定より高くなるリスク |
| 向いている状況 | 金利上昇が予測される今、長期返済で借りる人 | 借入期間が短く、目先の金利差を重視する人 |
変動金利は契約時の金利が低い一方、今後0.25%ずつ段階的に上がる可能性があります。対して固定金利は契約時の金利こそやや高めですが、契約後に金利が上昇しても返済額は変わりません。
選ぶ際のポイントは、借入期間です。マイカーローンには最長10年まで借りられる商品もあります。10年後に金利が2%、3%まで上がる可能性を考えると、長期で借りるなら固定金利のほうが安心です。一方、半年~1年程度で完済する予定なら、金利上昇の影響を受けにくいため、変動金利が向いています。
では、実際に300万円を5年間で返済した場合、銀行ローンの固定金利・変動金利とディーラーローンで、返済額にどれほど差が出るのかシミュレーションしてみましょう。いずれも元利均等返済、ボーナス払いなしで比較します。
| ケース | 金利 | 月々の返済 | 5年間の総利息 |
|---|---|---|---|
| 銀行ローン(固定) | 年2.5% | 約5.3万円 | 約20万円 |
| 銀行ローン(変動・現状維持) | 年1.8% | 約5.2万円 | ★ 約14万円 |
| ディーラーローン(固定) | 年6~8% | 約5.8~6.1万円 | ⚠ 約48~65万円 |
銀行ローンの固定金利(2.5%)では、毎月の返済額は約5.3万円、5年間の利息は約20万円です。変動金利(1.8%)なら、毎月の返済額は固定金利より約1,000円安く、5年間の利息も約14万円に抑えられます。その差は約6万円。年間では約1万円の違いを、金利上昇の影響を受けない安心のための保険料と考えるかどうかが、固定と変動を選ぶ際のポイントになります。
一方、ディーラーローン(6~8%)では、毎月の返済額が約5.8万~6.1万円、5年間の利息は約48万~65万円に。銀行ローンと比べると、返済負担には大きな差があります。
銀行のマイカーローンを選ぶ際、どの銀行に申し込めばよいか迷う人も多いでしょう。そこで活用したいのが、融資のマッチングプラットフォーム「クラウドローン」です。
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2年前の「車を現金で買うのはバカ?」という問いに対する2026年版の答えは、ローン選びを正しく行えば、引き続きローンのほうが賢いということになります。金利が上がっても、この結論は変わりません。
ただし今は金利上昇局面です。ディーラーローンのような高い金利のローンはできるだけ避け、銀行のマイカーローンを事前に比較して選ぶことが、以前にも増して重要になっています。まずは自分がどの条件で借りられるのかを確認しておきましょう。
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