2023年06月19日
視力矯正手術として、近頃多くの支持を得ているICL(眼内コンタクトレンズ)の費用について徹底解説!費用相場や、レーシック、コンタクトレンズとのコスト比較、保険適応や医療費控除などICLの費用まわりの基礎知識をお伝えします。まとまった費用がない場合には、「医療ローン」を活用し、ICL費用を分割で支払うという選択肢もあります。費用がネックでICLを断念しようとしていた方もぜひご一読ください。
目次
ICL(眼内コンタクトレンズ)は、Implantable Contact Lensの略で、その名の通り、目の中にコンタクトレンズをインプラントして視力を矯正する治療法です。
専門医師が手術を行い、3mmほどの小さな切開創から、レンズを折り畳んで虹彩(こうさい、茶目)と水晶体(目の中のレンズ)の間にある毛様溝という場所に挿入し固定します。
角膜を削ってレーザーを照射し、視力を調整するレーシックとは異なり、ICLは角膜を削らないため、必要があれば医師によってレンズを取り出すことも可能です。
ICLの費用相場は病院やレンズによって、料金に差がありますが、両眼で45〜66万円ほど。自由診療で、公的医療保険の適用外となるため、基本的に全額負担です。
眼内にインプラントするレンズは、ひとりひとりの目の状態に合わせたオーダーレンズとなるため、事前検査で目の状態を調べ、その内容に基づいて準備します。度数の強いものや乱視矯正が必要な場合は、費用が高くなる傾向に。正確な費用が知りたい場合は、まず事前検査を受けてみましょう。
ICLは1997年に欧州からスタートした治療法で、世界70ヵ国以上の実績があります。目の中にコンタクトを入れる、というと、少し怖い印象があるかもしれませんが、安全性や長期安定性が実証されている治療になります。
目の中に入れたレンズは、くもったり、汚れたりすることはなく、普通のコンタクトレンズのように毎日の手入れは必要ありません。手術後、決められた定期検査を受ける必要はありますが、メンテナンスフリーなのは大きな魅力のひとつです。レンズに紫外線吸収剤が含まれているため、紫外線A波・B波をブロックしてくれるというメリットもあります。
また、ICLは-3.00D〜-18.00D(-15.00D以上は慎重実施)と幅広い視力に対応しており、レーシックでは適応外となる最強度の近視、強度の乱視、薄い角膜の方も、施術が検討できます。
レーシックのデメリットとして、角膜を削ることで鮮明さが欠けることがある、近視が一定程度戻る可能性がある、ドライアイが生じることがある、といった現象が挙げられますが、ICLは近視の戻りが少なく、長期にわたりクリアな視界を維持できる安定性があります。
ICLは高額で、公的医療保険の適用外であるため、一度にまとまった費用が必要となることが大きなデメリットです。
その他のデメリットとして、感染症のリスクも挙げられます。安全性は実証されていますが、眼内の手術のため、感染症のリスクが全くないとは言えません。
また、目の状態に合わせたオーダーレンズを使用するため、国内にレンズの在庫がない場合は、手術までに1~3ヵ月程度かかることもあります。どうしても急ぎで視力矯正を行いたい場合には不向きです。
ICLとレーシックの違いを比較してみましょう。
どちらにしようか迷っている、という場合は両方取り扱っているクリニックで相談することもおすすめです。
ICL(眼内コンタクトレンズ) | レーシック | |
手術内容 | 目の中(虹彩と水晶体の間)にレンズをインプラント(移植)する | 角膜をレーザーで削り、角膜形状を変えることによって視力矯正をする |
適応範囲 | レーシックより幅広い視力に対応角膜が薄い方でも受けられる | 視力によっては受けられない十分な角膜厚が必要 |
視力の安定性 | 高い | 術後5年〜10年で一定の割合で近視の戻りが発生する |
可逆性 | 万一の場合は取り出して、元の目の状態に戻せる | 角膜を削るため、元に戻せない |
費用 | 45~80万円 | 25〜35万円 |
レーシック(LASIK)はレーザーで直接角膜を削ることにより、視力を矯正します。ICLと同様、長い歴史を経て安全性が確立されており、日本でも約120万人がすでにレーシック手術を受けています。近視矯正としてはとてもポピュラーな治療法と言えるでしょう。
費用はICLに比べると半額程度で、25〜35万円が相場です。
一方で、角膜を削るため十分な角膜厚が必要で、-10.00Dまで(-6.0D以上以上は慎重実施)しか対応していません。そのため、最強度の近視の方はそもそも受けることができない可能性があります。また、視力の安定性や術後の見え方の鮮明さはICLの方が優れています。
レーシック適応外の最強度の近視である、費用が高くても見え方に妥協したくない、術後万が一のときのために元に戻せる方が安心、という理由で、レーシックではなくICLを選択する方も多いです。
基本的に、ICLは遠方の見え方を矯正する治療で、近くが見えづらくなる老眼を治療することはできません。老眼鏡をすでに使用していた方や、潜在的に老眼だった方は、近くを見るのに老眼鏡が必要となります。
近年新技術として老眼用ICL(遠近両用眼内コンタクトレンズ)というものも登場しています。気になる方は新しい情報にも目を向けてみましょう。
日本眼科学会のガイドラインでは、ICLを受けられるのは18歳以上という年齢制限があります。近視が進行する可能性のある若い人は、手術後に近視の戻りが起こることがあるためです。クリニックによっては21歳から45歳までなど、独自に年齢制限を設けている場合もあります。
また、次のような方もICLを受けることができません。
コンタクトレンズを買い続ける費用と、ICLの費用を比較してみましょう。
1dayコンタクトの費用相場は片眼30枚で約3,000円です。毎日使うと1年で72,000円、10年毎日使うと720,000円となります。
一方で、ICLの費用は平均60万円程度で、一度治療すれば、効果はほぼ永久的です。
度数や乱視の具合により手術費用が高くなる場合もありますが、それでも10年分のコンタクト代よりは安いことがほとんどです。長い目で見れば費用面でのメリットも大きくなります。
メリット盛りだくさんのICLですが、1番のデメリットはその高額な費用。公的医療保険や高額医療費制度の対象になるの?確定申告の際、医療費控除の対象になるの?など気になる費用関係について整理していきましょう。
公的医療保険制度は国の定めた“必要最低限の健康”を維持する治療にのみ適用されます。ICLは自由診療となり、公的医療保険制度の対象外であるため診察代や手術費は全額自己負担です。
また、医療機関や薬局の窓口で支払った額がひと月で上限額を超えた際に超過額を支給される高額療養費制度も対象外となります。
民間の生命保険や医療保険の給付金も基本的には対象外ですが、まれにICLやレーシックも対象としている保険もあるため、ご自身が加入されている内容を一度確認してみましょう。
医療費控除とは、医療費が家計に与える負担を軽減するための制度で、1年の間に医療機関などに支払った医療費が一定額を超えた場合、所得控除が受けられる仕組みです。
ICL費用は医療費控除に利用することができるため、確定申告の際に所定の手続きを行いましょう。
費用の支払いにローンを活用した場合の金利や手数料は、医療費控除の対象外となりますので、注意してくださいね。
ICLは永久的に効果が期待できるため、視力が安定する20代以降、なるべく早く手術した方がお得になります。まとまった費用を準備できないときは、医療ローンを使うのも賢い選択肢のひとつです。
医療ローン(メディカルローン)とは、病院やクリニックで受けた治療の医療費に使えるローンのことです。治療費を借り入れし、分割して返済していくことができます。用途が医療に限定される医療ローンは、目的を問わず使えるカードローンやフリーローンに比べると金利は低めです。
ICL費用の医療ローンの場合、眼科やクリニックで提携している信販系医療ローンと、銀行や信用金庫が扱う銀行系医療ローンの2パターンが一般的です。
銀行系医療ローン | 信販系医療ローン | |
実質年率 | 2.5~10%程度 | 4~14%程度 |
審査 | やや厳しい | 通りやすい |
審査にかかる期間 | 数日~2週間程度 | 即日から数日程度 |
ICLを行う多くの眼科やクリニックは、医療ローンを扱う信販会社と提携しています。眼科提携の信販系医療ローンは、比較的審査に通りやすく、クリニックでそのまま申し込みの手続きができるので、ハードルが低いです。提携する信販会社や金利はクリニックにより異なるため、医療ローンの利用を検討している場合は、クリニック選びの段階で比較項目にいれておきましょう。
医療ローンには、銀行や信用金庫などが取り扱うものもあります。銀行系医療ローンは、クリニックで申し込む信販系医療ローンより、金利が安い場合が多いです。
銀行や信用金庫に直接申し込む必要がありますが、できるだけ利息を抑えて分割払いしたい方は、金利が低めの銀行系医療ローンも検討してみてはいかがでしょうか。
銀行によっては医療ローンの取り扱いがないため、多目的ローンやフリーローンのような用途を限定しないローンも含めて検討することもおすすめです。審査に時間がかかることもあるため、計画的に下調べを行いましょう。
なるべく金利の低い銀行系医療ローンの利用を目指したい場合、たくさんの銀行の中から自分に合った医療ローンを探す必要があります。銀行ごとに金利などの条件が異なるため、自分で金利を調べるのは、時間も手間もかかりひと苦労です。
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ICLを受けることでメガネやコンタクトレンズのわずらわしさから解放されます。
ICLは永久的に効果が期待できるため、コンタクトを長期的に購入し続けることを考えれば、費用的なメリットも大きい治療法です。また、視力が安定する20代以降、なるべく早く手術した方がお得になります。
高額だと諦めていたICLも、医療ローンを活用することで受けることができるかもしれません。
医療ローンはクリニックと提携する信販系医療ローンと、銀行が取り扱う銀行系医療ローンがあります。信販系医療ローンの活用を検討している場合は、クリニック選びの段階で提携の有無や金利について比較項目にいれておきましょう。銀行系医療ローンを活用したい場合は、なるべく金利が低く自分にあった銀行を選べるよう、クラウドローンを利用するのもおすすめです。
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ICL(眼内コンタクトレンズ)の費用については、事前にしっかりと理解しておくことが大切です。ICL手術は高額であり、公的医療保険の適用外ですが、医療ローンを活用することで費用を分割支払いすることができます。ICLの魅力は、手術後のメンテナンスが不要であることや、視力の安定性です。費用に関しては、医療費控除の対象にもなるので、確定申告の際にも考慮しておくと良いでしょう。ICL費用の支払いには、銀行系や信販系の医療ローンを利用することが一般的ですが、金利や審査などを比較検討することが重要です。