2024年02月22日
大学受験の中でも特に難関といわれる医学部受験。人気も偏差値も高く、現役合格率はわずか30〜40%とも言われています。そんな狭き門の医学部合格を目指す、専門の予備校があるのをご存じですか?医学部受験のための予備校、通称『医学部予備校』は、医学部の入試傾向を分析し、特化したカリキュラムが組まれ、専門知識を持つ講師陣がサポートしてくれます。
今回は、医学部受験を目指す人が通う医学部予備校について、一般予備校との違いや、かかる費用について詳しくご紹介したいと思います。
目次
医学部受験を目指す人のための予備校には、大手総合予備校の医学部コースや医学部予備校の個別指導、集団指導などいくつかのタイプがあります。医学部予備校は、総合予備校に比べて学費が高い傾向があります。
以下の表は、現役生の個別指導と集団指導のおおよその年間学費です。
予備校の種類 | 医学部専門予備校 | 総合予備校 |
---|---|---|
個別指導 | 300〜600万円 | 100~300万円 |
集団指導 | 100〜500万円 | 50~100万円 |
総合予備校とは、医学部に限らず様々な学部受験に対応している予備校です。それに対し医学部予備校は、医学部合格を目指すための専門予備校であり、大半は個別指導や少人数指導のスタイルをとっています。
多くの予備校では、高校の学習範囲を終了している高卒生のために、より志望校対策に専念したコースが設けられています。学校の授業と並行して学習する現役生と比べ、終日予備校で学習する高卒生の学費は高くなります。
医学部予備校では、「自宅から通うことができない」「より集中した環境で勉強したい」という高卒生のために学生寮を運営するところが多くあり、入寮する場合はさらに年間150~200万円ほどかかります。
医学部予備校は、大手総合予備校に比べて2〜3倍の授業料がかかるところが多いようです。高額になる理由は、その充実した指導内容や環境の違いにあります。
極めて難易度の高い医学部受験は、対応できる講師が限られています。医学部に精通した講師が、医学部受験に特化した指導や、小論文、面接などの対策を行ってくれる医学部予備校は、必然的に人件費が高くなります。
医学部予備校は、個別指導や少人数指導のスタイルを取っているところがほとんどです。複数あるコースから自分に合ったものを選ぶ総合予備校とは違い、個人個人に合わせてカリキュラムを組み、生徒の理解度に合わせて授業を進めるため、ひとりの生徒にかける手間や時間が多くなり学費が高くなります。また、講師の人件費を少人数で支払うことになるため高額になるという側面もあります。
大手総合予備校は生徒数が多く、自習室が埋まってしまっていて使用できないことがありますが、医学部予備校では、ひとりひとりに専用の自習室を設けているところも多く、落ち着いて自習することができます。また、より充実した学習環境を提供するべく、食堂や、くつろげる休憩室を設けている予備校もあります。それらの充実した施設も、学費が高額になる理由のひとつです。
医学部予備校の中でも、指導スタイルや志望する大学によって授業料が変わってきます。授業料は予備校選びの際の重要なポイントです。指導内容と学費をしっかりと比較検討して選びましょう。
医学部予備校の中には、国公立受験コースと私立受験コースを設けているところがあり、それぞれ学費が異なります。私立医大は、試験問題の傾向や入試方式、面接内容などが学校ごとに異なり、志望校に特化した指導が必要になるため、私立受験コースの方が学費が高くなります。
複数の予備校を比較検討する際は、同じコースであることを確認しましょう。
医学部専門の予備校は、個別指導や少人数指導のスタイルをとっているところがほとんどですが、そのスタイルによって費用は大きく変わります。生徒1〜3人に対し講師1人が担当する個別指導は、1人の講師が4〜8人の生徒に一斉指導を行う少人数指導より授業料が高くなります。
夏期講習や冬期講習、直前講習などの費用が学費に含まれている予備校と、別途費用が発生する予備校があります。特別講習にかかる費用は、合計するとかなりの負担になりますので、事前に費用の有無や金額を確認しておきましょう。
医学部予備校にも、老舗や新設、大手や個人経営など様々なタイプがあります。予備校をより効率よく活用するためには、費用以外のポイントも合わせて比較検討しましょう。
合格・進学実績は、予備校選びの際の大切なポイントのひとつです。進学を希望する大学への合格・進学実績は、受験生にとって大きな励みとなります。しかし、実績の出し方は予備校によってまちまちで、合格率を高く表示する工夫をしている予備校も少なくありません。例えば、ひとりの優秀な生徒が3つの大学に合格した場合、合格者を3人として計算している予備校もあります。「累積ではなく年度別で公開しているか」「進学実数を正しく公開しているか」などを確認する必要があります。
出題傾向は大学によって変わります。特に私立の医学部は学校ごとに大きく異なるため、志望校に的を絞った学習はとても効果的です。また、自分の学力や進度に合わないコースを選択してしまうと、伸び悩む原因になってしまうことがあります。志望校の出題傾向に沿ったカリキュラムで授業を行ってくれるか、自分の偏差値にあったコースがあるかどうかが、予備校選びの大きなポイントになります。
集中できる自習室や食堂、専用ロッカー、遠距離から入塾する生徒にとっては直営寮などの設備は、受験前の大切な時間を過ごす場所として重要です。また、生活習慣やメンタル面のサポート、現役医大生がチューターとして相談にのってくれるか、など、学習面以外のサービスもしっかり確認しておきましょう。
医学部受験に限らず、予備校ではできる限り質の良い先生に学びたいところです。医学部予備校では、医学部受験に精通したプロ講師を揃えているところが多くあります。効率的な授業は勿論のこと、生徒に興味を持たせる魅力的な授業を行ってくれるか、というところも医学部予備校選択のポイントです。また、授業時間以外にも講師が常駐しているなど、わからないところがあればすぐ質問できる体制があると安心です。
総合予備校と比べて2〜3倍の費用がかかる医学部予備校の学費は、本人や保護者にとって大きな負担となります。では、費用を少しでも抑えるにはどんな方法があるのでしょうか。ここでは、医学部予備校にあるシステムを利用して、受講費を抑える方法をご紹介します。
医学部予備校には、本科コースの他に単科コースを設けているところがあります。自分が苦手な科目や、重点的に学習したい科目を選んで受講することで、フルコースで受講するよりも費用を抑えることができます。
新年度スタート前の申し込みで受けられる早割りキャンペーンや、知人を紹介することで受けられる紹介キャンペーンを行っている予備校があります。入学金免除や授業料の割引などもあるので、上手に活用すれば大きな節約になります。
医学部予備校には、特待生制度を設けているところが多くあります。選別試験に合格する、現役生であれば学校の成績が優秀である、高卒生であれば前年度の入試で医学部一次試験に合格している、など、予備校が設定した基準をクリアしている生徒は、学費が一部免除される仕組みです。半額になる予備校もありますので、是非とも活用したい制度です。
医学部予備校に通いたいが、すぐにはまとまったお金が用意できないという方は、教育ローンを検討する方法があります。
教育ローンには、国が運営するものと民間が運営しているものがあります。以下の表は、予備校の学費に活用できる教育ローンです。
国の教育ローン | 日本政策金融公庫による教育一般貸付 世帯収入の上限がある 金利は低め |
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自治体の貸付制度 | 東京都の「受験生チャレンジ支援貸付事業」など部の自治体で独自に実施している制度 |
民間金融機関の教育ローン | 銀行や信用金庫などの教育ローン 国の教育ローンより金利は高め |
信販会社のローン | 予備校が提携する信販会社のローン 金利は銀行の教育ローンと同程度 |
国の教育ローンとは、日本政策金融公庫(国が100%出資する金融機関)が運営する公的な融資制度です。金利が最後まで変わらない固定金利なので、借りる時点で総返済額が決まり、変動金利の様に金利の上昇を心配する必要がありません。返済期間は最長18年、借入限度額は子どもひとりにつき350万円(一定の条件下では450万円)です。融資を受けるのは学生の保護者で、授業料や通学費用、教材代、受験料や受験会場までの交通などの受験費用に使用することができます。
しかし、融資を受けるにあたって世帯年収の上限が設けられているので、全ての方が利用できるわけではありません。また、審査に10日前後、口座への振り込みまでさらに10日前後の日数がかかります。
都道府県の各自治体で、それぞれ教育支援の貸付を行っているところがあります。
東京都では、令和4年度から「受験生チャレンジ支援貸付事業」として、学習塾の授業料や、高校、大学の受験料に利用するための無利子貸付を行っています。都内に1年以上在住していること、年収が既定の額を超えていないことなどの条件をクリアしていれば借り入れることが可能で、対象の高校や大学に入学すると、免除申請をすることで返済が免除されます。
国の教育ローンより金利が高くなりますが、使用用途が限定されるため、カードローンやフリーローンよりは低金利で借りることができます。国の教育ローンより借入限度額が高く設定されているものが多く、医学部予備校の学費など、より高額な教育費が必要な場合に活用できます。また収入の上限などの条件がないので、国の教育ローンの借り入れ条件に当てはまらない人も、審査を通過すれば銀行の教育ローンを利用できます。
多くの医学部予備校は、金融機関と提携して学費の分割払いに対応しています。予備校から申し込みができるので手続きが簡単ですが、銀行の教育ローンと同様に審査を通過する必要があります。銀行の教育ローンと比べて金利が高いところが多いので、費用を抑えたい場合は他のローンと比較検討することをおすすめします。
医学部予備校に通い、無事に医学部入学が決まったら、引き続き大学の学費がかかります。もし今すぐ予備校の費用が工面できない、という時は、ローンの活用が有用ですが、できるだけ費用を抑えて、長期間の教育費捻出に備えたいですよね。そこで、教育ローンをお探しの方には、様々な金融機関の教育ローンの条件を比較検討できるクラウドローンをおすすめします。
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医学部予備校を選ぶ際、自分が進学したい大学への合格実績はとても重要です。さらに、それと同じ位重要なのが「費用を払い続けられるか?」「入学後の授業料も確保できるか?」という費用の問題。安心して受験勉強に励めるよう、自分に合った無理のない予備校選びをしましょう。
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この記事では、医学部受験に特化した予備校の重要性に光を当てています。医学部予備校が提供する専門的なカリキュラムと経験豊富な講師陣により、受験生は医学部の入試傾向を深く理解し、効率的に学習を進めることができます。記事では、一般的な予備校との費用の違いや、その高額な理由を詳しく解説しており、医学部を目指す受験生にとって非常に有益な内容となっています。医学部入試の厳しさを乗り越えるために、このような専門予備校の選択がいかに重要かが強調されています。